M-1暴言問題で振り返る芸人同士の確執&対立 和解に10年、20年のケースも

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共演で和解が成立したケースも

 今回の騒動で、思わぬ形で“上沼恵美子の過去”にも注目が集まった。上沼と明石家さんま(63)の間に“確執”があったと報じられていたのだ。何しろ「とろサーモン」の次に「さんま」だから語呂がいい。

 デイリースポーツ(電子版)は16年6月に「さんま 上沼恵美子の言い分に謝罪要求」の記事を配信している。その2年以上も前の記事が、12月10日の夕方、同紙の公式サイトにおける「芸能ランキング」で1位となった。M-1暴言騒動の余波であることは間違いない。

 上沼恵美子vs.さんまの確執は、16年6月18日に放送された「さんまのまんま 大阪から生放送SP」(関西テレビ:フジテレビ系列)に、上沼が22年ぶりにゲスト出演した時の内容がベースになっている。

 東スポ(電子版)「『さんまのまんま』終了 本当の理由は『上沼恵美子』?」(16年9月9日)から見ていただこう。

〈不仲説の発端は22年前に「さんまのまんま」にゲスト出演した時なのだが、当時の本番前にさんまの「なんで今日、こんな収録早いねん」という声が聞こえきたという。スタッフが「上沼さんは泊まりの仕事をしてないので、早く大阪に帰さないといけない」と説明すると、さんまは、「あ~、おかげで寝不足や~」と言ったというのだ〉

 そして東スポは、「結局、お互いに譲り合わず、険悪なムードでガチンコバトルは終了した」と報じたのだが、これは若干オーバーな描写だ。

 なぜなら、視聴者の多くは爆笑し、さんまと上沼を逆に称賛したからだ。産経新聞の大阪版は9月4日、「『さんまのまんまSP』評価 関西テレビ番組審議会」という記事を掲載した。

〈7月の関西テレビ番組審議会では、6月の株主総会で承認された役員改選の件などが報告され、委員長に司馬遼太郎記念財団の上村洋行理事長が再任された。番組は「さんまのまんま大阪から生放送スペシャル2016」(6月18日放送)が審議された。
 明石家さんまとメインゲストの上沼恵美子によるトークについて、円熟の掛け合い漫才の名人芸を見るような思いがしたと評価された〉

 お堅い審議会でも、2人の話芸が評価されたわけだ。過去に何かあったのかもしれないが、再び共演した時点で、一応の和解が成立したと見るべきだろう。

 似たような芸人同士の確執は、他にもある。2011年12月には「爆笑問題の日曜サンデー」(TBSラジオ:日曜・午後1時〜午後5時)に、「浅草キッド」の水道橋博士(56)と玉袋筋太郎(51)が出演した。これも業界の大きな注目を集めたという。

「ビートたけしのオールナイトニッポン」(ニッポン放送:1981〜1990年)では、80年代後期から、番組パーソナリティのビートたけし(71)が番組を無断欠席することが常態化していた。当初は、たけしの弟子の「たけし軍団」が代打を引き受けていたが、ある時、「爆笑問題」の2人が抜擢された。

 張り切った太田光(53)が、放送中に「ビートたけしは死にました」、「ざまぁみろ、浅草キッド。俺はたけしを越えたぞ」、「悔しかったら来い!」と爆弾発言。それを聴いていた水道橋博士が、実際にニッポン放送に訪れるなどの騒動に発展。関係者の非難が殺到する大トラブルに発展したため、爆笑問題と浅草キッドは「2度と仕事を一緒にしない仲」になったという。

 だが、11年のラジオ番組では21年ぶりに4人が会い、マイクの前で往時を振り返った。これで遺恨を水に流すという和解が成立したのだ。

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