組織票削除「ゆるキャラGP」舞台裏 実行委は“高齢化の逃げ道にしないで”

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「ほかもやってる」

 熱心なのはよくわかったが、実行委員会の西秀一郎会長は、「騒動のきっかけは内部告発」と、半ば呆れ顔でこう話す。

「疑わしい票をすべて削除していたら、ランキングはさらに違う結果になっていたかもしれません。そもそも運転免許証もパスポートもIDの一種。それを行政が大量発行するなど、あってはならないこと。しかも、大量にIDを作った自治体に注意すると、“ほかもやってるじゃないか”と仰る。僕は“税金滞納者に、ほかにも納めていない人がいる、と言われたらどうするのか”と返しましたよ」

 そして、加えた。

「地方創生とはなにか、考えてほしい。少子高齢化の波から逃れるために、もうゆるキャラに頼らないでほしい。この騒動自体、笑い話みたいなものですが、みな青筋立てて議論して、本当に頭が痛いです」

 評論家の大宅映子さんも、

「お遊びで行うならともかく、組織票が話題になるということは、いろんな自治体が本気を出していることで、恐ろしいというか、大人のやることではありません。日本人の幼児性を表していると思います」

 という意見。GP自体はお遊びのはずが、血眼になる自治体が後を絶たない。これが日本の現実……。

週刊新潮 2018年12月6日号掲載

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