密かに封印されていた「そだねー」 流行語大賞の受賞で解禁に?

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そんな言葉、ホントに流行ってた?なんて野次が飛ばされがちな「流行語大賞」にあって、今年の年間大賞に輝いた「そだねー」には納得するムキも多いのでは。さぞやロコ・ソラーレ(LS北見)の面々も受賞に喜んでいるかと思いきや、意外にも「そうじゃない」?

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 今年2月の平昌冬季五輪で、我が国のカーリング史上初となる銅メダルを獲得した彼女たち。お菓子や果物を食べながら作戦を立てる「もぐもぐタイム」と共に注目されたのが、「そだねー」だった。

 大会後にはイベントやメディアへの露出が増えたが、当人たちは、“そだねーの娘たち”的な取り上げられ方を嫌がっていたようだ。デイリー新潮では「LS北見『カー娘』に異変! オホーツクール大使就任会見で『そだねー』要求を拒否」という記事を6月3日に配信し、イベントでのこんな模様を伝えていた。

〈カー娘たちはカーリングへの抱負なども語り、〆のフォトセッション、そしてテレビ用のムービー撮影に入る。

「オホーツクール!」と笑顔で撮影に応じる中、とあるテレビ局のカメラマンから声がかかった。

「すいません、『オホーツクっていいとこだよね!』と問いかけますんで、答えてください」

 あからさまな「そだねー」の要求。その途端、カー娘たちの顔が曇る。

「『そだね』はちょっと無理です……」リーダー本橋が申し訳なさそうに言う。

「え……」(テレビ局カメラマン)

 そだねー、封印の瞬間であった〉

まんざらではない

 さながら「ロックンロール!」を拒む内田裕也……いや“あのポーズ”を取らないラグビーの五郎丸のほうが近いか。それはともかく、メダルから3カ月が経ったこのイベントの時点で、「そだねー」は封じられたのである。

 そのワケについて、記事は広報担当者の説明としてこう続く。

〈「『そだねー』は、彼女たちが自分たちの日常会話で使っている言葉。『もぐもぐタイム』もそうですけど、そうした言葉ばかり注目されてしまったため、カーリング以外のことを対外的に発信することは控えるようにしているそうです」〉

 もっとも、これは“陸地”での話で、氷上では今日に至るまで「そだねー」は聞こえていたそうだ。そして今では、考え方にも少し変化が?。流行語大賞の受賞を受け、スポーツライターの竹田総一郎氏の取材に吉田知那美(27)が語ったところによれば、

〈「アイスでは全然、言ってますよ。観に来てくれれば聞けます」〉(NEWSポストセブン12月3日配信「流行語大賞『そだねー』に吉田知那美『ホールに聞きに来て』」より)

 と、まんざらでもない様子。授賞式に立った本橋麻里(32)も、

〈「カーリングというワードがそれに付随して思い出してもらえるというのは選手としてすごく嬉しいこと。今は、みんな、地方の言葉かもしれないですけど、それに誇りを持っています」〉

 とスポニチアネックスの取材に答えている(12月3日配信「カーリング本橋 生『そだねー』披露 流行語大賞に『ちょっと笑っちゃう 私たちでいいのかな』」)。

 いってしまえば、当時拒んでいた“言葉ばかり注目される”その最たるものが流行語大賞である。本当に嫌だったら、受賞そのものを拒むことだってできたはず……。うーん女心は複雑である。

週刊新潮WEB取材班

2018年12月4日掲載

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