「片山さつき」大臣に浮上、静岡でも「産廃処分場」口利き疑惑 補助金4億円

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反対市議を吊し上げ

 片山大臣の秘書でもある阿南市議とは一体、どのような人物なのか。

 地元政界関係者によれば、

「もともと、運輸官僚から政界に転じた原田昇左右(しょうぞう)元建設大臣の秘書を長らく務めていました。その後、原田元建設大臣の政界引退に伴い、後を継いだ長男、令嗣元代議士の秘書になった。一方で、秘書として働くと同時に、自らも政治家を志し、旧浜岡町議を皮切りに、現在では、御前崎市議を4期務めています」

 地元の浜岡原発で保守管理業務を行う「阿南重工業」がファミリー企業である。

「原田元建設大臣は、浜岡原発の利権を一手に握っていると言われていました。その利権を受け継いだのが、阿南市議。そのため、市内の建設業者などは言いなりです。強面としても知られ、今回、産廃処分場の誘致に反対した市議を議会で吊し上げ、結局、その市議は心身の不調を訴え、辞職してしまいました」(同)

 片山大臣の秘書になったのは、3年ほど前だという。

「衆院議員時代の片山さんの選挙区は静岡7区でしたから、阿南市議は彼女の秘書と付き合いがありました。その秘書に、16年に行われた参院選の前、全国比例で出馬する片山さんの選挙を手伝ってほしいと頼まれた。そこで、選挙活動をするのに不便だからと、秘書兼市議の名刺をつくったということでした」(同)

 阿南市議はその秘書の立場をフル活用し、産廃処分場の誘致に漕ぎつけたのである。当然、片山大臣にも、それ相応の見返りがないわけがあるまい。

(2)へつづく

週刊新潮 2018年11月29日号掲載

特集「安倍内閣が処分したい『片山さつき』から『ダイオキシン』」より

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