女子ゴルフ 「勝みなみ」世代に押しやられる「吉田弓美子」世代

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 晩秋の夜、賑やかな冬の星座たちが東から昇ると、物寂しい秋の星座たちが人知れず西の地平線に消えてゆく――。

「大王製紙エリエールレディスオープン」(優勝賞金1800万円)が愛媛県のエリエールGC松山で行われ、勝みなみ(20)がプロ初優勝を飾った。

 勝は、アマ時代の2014年に「KKT杯バンテリンレディス」をツアー史上最年少の15歳で制した傑物。“勝みなみ世代”とも“黄金世代”とも呼ばれるこの世代は、他に小祝さくらが未勝利ながら賞金ランク同世代トップの8位(11月18日現在)。1勝を挙げた新垣比菜は22位につけている。11位の勝を含め、初シードを得た3人はまるで“冬の大三角形”である。

 一方、西の空に押しやられた“秋の星座”はどうか。

 ツアー最終戦「リコーカップ」は成績上位者のみが出場を許されるため、下位者にとっては今回が最終戦。つまり、これで来季シードが決まる。

“賞金ランク50位以内”という“シード地平線”の下に沈んだのは、ツアー通算7勝の吉田弓美子(31)、5勝の藤田さいき(33)、笠りつ子(31)、服部真夕(30)、3勝の渡邉彩香(25)ら。

 昨季初勝利を挙げ、賞金ランク7位と大躍進した川岸史果(24)もシード落ち。超新星の如く爆発したが、輝きを失うのも早かった。

「川岸は、8月以降の14戦で予選通過は1戦のみ。5月にエースドライバーのヘッドが壊れたのが、その後の不調の原因とのことです。“予選会(QT)ではドライバーを抜いて戦うかも”と話していました」

 日はまた昇る。星も昇る。再び輝かんことを。

週刊新潮 2018年11月29日号掲載

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