ウラで安倍総理と通じる「吉田博美」に差し出された“毒饅頭” いずれドン青木に?

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 その昔、官房長官だった野中広務氏をして“食い損ねれば大変な傷を負う”と言わしめた“政界の毒饅頭”。現在、その毒饅頭の皿を前に権謀術数を巡らすのは自民党の参院幹事長を務める吉田博美氏(69)だ。

 政治部デスクによれば、

「参院議員だった村上正邦氏や青木幹雄氏が政界を去って以降、参院自民党では長らく“ドン”不在の時期が続きました。しかし、2016年に党参院幹事長に就任した吉田氏は、かつての“ドン”を偲ばせる実力を手にし、安倍総理も一目置かざるを得なくなった」

 長野県議を経て01年に初当選した吉田氏は現在3期目。金丸信・元党副総裁の秘書を務めた経験もあるヤリ手だといい、

「今年9月に行われた党総裁選で石破さんを支持して注目を集めたものの、マスコミ露出を嫌うことで知られ“無名の実力者”などと呼ばれてきました」(同)

 そんな吉田氏率いる参院竹下派を味方に付けた石破氏が予測と裏腹に善戦したのはご存知の通り。しかし、

「吉田さんが石破さんを支持したのはあくまで青木さんの意を汲んでのこと。その立ち位置は絶妙で、石破氏には“総理への個人攻撃は罷りならん”と釘を刺して、安倍さんとの距離も保ったのです。地元・長野県でも積極的な運動は展開せず、長野の地方票は安倍さんが取りましたしね」(同)

 ところが、先月28日、吉田氏は来夏の参院選に長野選挙区から出馬しないことを表明。

「不出馬の表向きの理由は世代交代ですが、ホンネでは改選定数が2から1に減らされた長野の苦しい選挙区事情も理由の一つ」(同)

 実際、吉田氏は、全国比例での出馬を模索しているのだというが、

「実は、裏で安倍総理から密約を持ちかけられているんですよ。総理にとっても憲法改正のために参院をまとめられる吉田さんの力は不可欠。ただ、吉田さんが青木さんの頃のような絶対的な権力を手にするのは避けたい。そこで総理は、全国郵便局長会など一大支援団体の組織票を吉田さんに割り振ることで貸しを作ろうと考えているのです」(同)

 まさに毒饅頭を差し出された格好の吉田氏。一思いに喰らってみせるか。

週刊新潮WEB取材班

2018年11月29日掲載

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