紅白司会に抜擢の広瀬すず、ノルマは“39・4+3”%

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 NHKもずいぶん露骨なことをおやりになる。

 大晦日の紅白歌合戦の紅組の司会に、来春の連続テレビ小説「なつぞら」主演の広瀬すずを持ってきたのだ。

 このパターンはそう、2年前の有村架純がやはり朝ドラの「ひよっこ」主演を控えて、紅白司会に抜擢されたのと同様だ。

 有村は23歳だったが、広瀬すずは20歳。1996年の松たか子19歳に次ぐ、史上2番目の若さでの抜擢となる。

 まぁ、新ドラマのお披露目をしながら、昨年39・4%の歴代ワースト3まで落ちた紅白視聴率を、V字回復させようという“商魂”なのだろう。

 40%超えが最低ライン、ここ5年で最も高い42・2%に並ぶには、あとざっと“3%”――。

 この上乗せが広瀬すずの双肩にかかる。

 もちろん、総合司会は昨年に引き続き内村光良と桑子真帆アナ、白組はこちらも「嵐」から今回は櫻井翔など、心強い面々が広瀬のフォローをする。

 上智大学教授(メディア文化論)の碓井広義氏はいう。

「かつて紅組は、江利チエミや美空ひばり、水前寺清子など、司会を大物歌手が務めることが多かった。歌手が唄うだけで数字が取れた時代でした。でも今は、そうはいかない。NHKは紅白の視聴率にだけは異様に拘ります。その結果、バラエティ色が強くなり、若手女優を起用するようになっていったんです。でも視聴者が大晦日、紅白にチャンネルを合わせるのは、今年一年の音楽シーンを振り返りたいと思うから。もっと“原点”に立ち返ってほしいですね」

 いくら演技派とはいえ、まだ弱冠20歳の広瀬、ある程度トークが稚拙なのも仕方ないだろう。

 ただ変に媚びたりせず、のびのびと“すず”らしさを出してほしいもの。平成最後の大晦日が楽しみだ。

週刊新潮 2018年11月22日号掲載

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