老化の真犯人は“AGE”! 糖尿病の権威が「野菜ジュースは避けるべき」と説くワケ

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血糖値が跳ね上がる食事

 牧田院長に、若返る食事について具体的に聞いていきたいが、そちらは次回に。今回は“NG”なメニューについて解説頂くと、

「血糖値が上がると、ドーパミンなど報酬系の脳内物質が分泌され、ハイな気分になりますが、数時間して血糖値が下がったとき、イライラしてまた糖質を摂りたくなる。それを繰り返すうちに、絶えず糖質を欲する“糖質中毒”のような状態になっていきます」

 牧田院長は自身のクリニックの患者に「FreeStyleリブレ」という、血糖値を簡単に測定できる器具を体につけてもらうことがあるという。血糖値の上昇具合を、食品ごとに記録してもらうのが目的だが、

「おにぎりなど、ご飯を食べたときの血糖値の上昇に驚いています」

 と、こう続ける。

「健康な人で、これを超える糖質は消費できず、老化を進めることになるという基準が、食後血糖値140。要するに、140を超えた分は肥満の原因になる余ったブドウ糖なのですが、おにぎりは1個食べただけで、140を超えるくらい上昇します。おにぎりのようにまとまった量のご飯を食べると、血糖値はかなり上がります。また、ご飯よりパンのほうが血糖値の上昇が穏やかだということは、覚えておいてもいい。仕事中になにか間食を、というときはパンを勧めます」

 きっと多くの人に残念なことには、

「意外と盲点なのが寿司。1貫あたり18グラム程度のシャリが使われているほか、味付けに酢だけでなく砂糖も使っているので、何貫も食べればかなりの糖質を摂ることになります」

 また、飲料に落とし穴があるという。

「オレンジジュースはコップ1杯だけで、血糖値が170くらいまで上がる。缶コーヒーも砂糖の塊を溶かしたようなもので、微糖であっても避けたほうがいいでしょう。飲料は消化吸収が速い分、急激な血糖値の上昇である“血糖値スパイク”を引き起こします。同様の理由で、健康的なイメージがある野菜ジュースや、フルーツが入ったスムージーなども避けるべきだと考えています」

 牧田院長はほかに菓子パン、ルーの小麦粉やジャガイモなど糖質が多いカレーライスも、そこに並べた。

(2)へつづく

週刊新潮 2018年11月22日号掲載

特集「『肉はどれだけ食べても太らない』? 『脂肪で動脈硬化はウソ』!? 糖尿病の権威が『10歳若返る』おいしい食事」より

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