原爆Tシャツ「BTS」の出演拒否は“日本政府の介入”!? エスカレートする韓国の空想、妄想

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都合の悪いことは忘れる妄想国家

 元時事通信ソウル特派員で評論家の室谷克実氏は、

「日本の悪口で締めるのは与党の機関紙・ハンギョレ新聞では毎回のことなので驚かないです。韓国のことをわかっていないと、この論調にはついていけないでしょうけれど……」

 と渋面を作るばかり。産経新聞の黒田勝弘ソウル駐在特別記者兼論説委員が、

「今回のテレ朝の出演拒否という判断によって、民間レベルで日本に反韓感情が存在することをアピールできたのは効果的だったと思います。韓国では、そのような感情を日本人が持っていることをほとんどの人が知らないのです。韓国のメディアは自己中心的で、自分たちに都合の悪い情報は報道しません。徴用工の件で、日本政府が怒っていることは報道されても、民衆レベルで反韓感情が育っていることは報道されていないのです」

 と少しだけ救いの手を差し伸べるが、突っ込みどころを拵え、手痛いミスを犯したテレ朝に、すかさず乗じるのは韓国のマスコミのみならず政界も同じである。中央日報によれば、与野党は、

「日本の放送局が政治的な理由でBTSの出演を取り消したとすれば望ましくない」

「日本の偏狭な文化相対主義と自己中心的歴史認識に深刻な遺憾を表わす」

「日本の文化的低級さを端的に見せる行動。日本政府は放送掌握を通じた韓流叩きが世界的な物笑いの種になるだけだということを肝に銘じるよう望む」

 などと、日本について口を極めて罵るばかり。これに対して先の室谷氏は、

「まさに自分がやればロマンス、他人がやれば不倫という韓国の考え方が如実に出た発言です」

 と呆れ顔。

「自分に都合の悪いことはいつも棚に上げて論じるのです。20年前に金大中と小渕恵三の両トップが日韓双方の文化開放を始めましたが、韓国のテレビ局は、韓国人歌手の歌の歌詞で日本語を『NGワード』扱いにしたりしています。Mステの出演拒否に日本政府が介入したのではと指摘したのは、心理学でいうところの『投影』でしょう。自分たちの政府はメディア統制を敷いているので、日本も同じに違いないと考えた。韓国は妄想国家で、自分たちの都合の悪いことはすぐ忘れるのです」

 同様に元朝日新聞ソウル特派員でジャーナリストの前川惠司氏も、

「韓国は、日本側の対応こそ大人げないと主張しているわけですね。しかし、これまで大人げない行動をとり続けてきたのはむしろ韓国の方でしょう。最近の『旭日旗問題』にしてもしかり。あれは日本の自衛艦旗なだけで直接の侵略とは一切関係ない。それを彼らの自分勝手な理屈でこじつけ、ことさら政治問題に発展させた。あるいは、韓国内で高級品として人気になった日本製のランドセルを“軍国主義の名残だ”などと攻撃する動きもありました。更に、韓国人が日本へ旅行に出かけ、神社の絵馬に願い事を書いてくることに対して非難する声もかねてありました。なんでもかんでも、自分勝手に歴史認識に結び付けてきたのはむしろ韓国の方なのです」

 と論難するのだった。

週刊新潮 2018年11月22日号掲載

特集「『徴用工』で笑い物の韓国を小躍りさせた『テレ朝』が原爆バンザイ『BTS』排除の論理」より

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