定年に備えて憶えておきたい「退職金定期預金」と「失業保険」活用術

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失業保険も貰える

 もう一つ、定年後も再就職の意思を示せば、失業保険を貰えることをご存じだろうか。再び深野氏の解説。

「失業給付金といって、退職理由によって貰える日数が変わりますが、次の仕事が決まるまでの間、最大300日ほど受け取ることが可能です。65歳までは、年金と同時に貰うことが出来ない点だけ留意して下さい」

 仮に60歳で仕事を辞めて、早めに年金を貰う「繰り上げ受給」を選びたい人はどうしたらいいのだろう。

 特定社会保険労務士の稲毛由佳氏は、

「60歳からの約1年間は失業保険を受け、61歳から年金を受け取ることもできます。要は期間が被らないようにすればいいだけで、どちらかしか受け取れないと悩む必要はありません」

 これらの話を総合すれば、定年後の職探しは失業保険で生活費を得つつ、退職金は金利の高い定期預金で確実に増やすのが得策だ。

 経済的な安心を得られれば、心おきなく再就職に専念できるというもの。人生最後の節目を前にして、いざ備えは万全である。

週刊新潮 2018年11月15日号掲載

特集「人生最後の節目『65歳』再就職術の『勝ち組』『負け組』」より

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