65歳からのシニア再就職に「コールセンター」「清掃員」が悪くないワケ

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「アラ古希」は重要な戦力

 健康なら死ぬまで働き続けなくてはいけないのか。そう憤る方もいるだろう。

 けれど、こんなメリットもあると荻原氏が話を継ぐ。

「定年後、仕事をキッパリ辞めた方の中には、うつ病になる方も増えていると聞きます。企業人として人間関係を作ってきた方ほど、肩書きを失った途端に話し相手がおらず病んでしまう。なので、65歳以降に会社勤めを辞めても、アルバイトをしたり、ボランティアをしたりすることで人間関係を作った方が絶対にいい。パソコンや英語など、その人のスキルを活かした仕事もあるし、工事現場の誘導だって、1日1万円くらいになる。こういうのを週に2回やるだけでも、寿命は延びると思います」

 あなたが古巣から旅立つ渡り鳥になっても、新天地へとはばたく術はある。今や60代半ばから70代のシニア世代、いわゆる「アラ古希」は人手不足のニッポンにあって重要な戦力なのだ。

 シニア向けの再就職を支援する窓口は多様化しつつあるが、全国どこにでもあり手軽に職を探すことができるのは職安。いわゆるハローワークである。

 だが、今さら白髪の自分が足を運ぶのは……と躊躇する方も多いだろう。

「ここ5年、雇用状況が安定し都内のハローワークを訪れる方は減少傾向ですが、65歳以上は増えています」

 とは、公共職業安定所ハローワーク池袋の職業相談部長・高橋大弐氏である。

「シニアの求職者を支援するため、今年4月から都内のハローワーク16カ所で生涯現役支援窓口、通称シニア応援コーナーを開設しました。職業相談や再就職支援セミナーの実施、高齢者の雇用に意欲的な企業の求人開拓も行っています」

 セミナーは連日盛況、転職に必須の職務経歴書の書き方の指導もしてくれる。まさに至れり尽くせりだが同世代のライバルは数多い。

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