ヒッタイト帝国から現代中国まで 国家の栄枯盛衰の鍵を握る「鉄の魔力」

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「鉄は国家なり」とはドイツ帝国宰相のビスマルクの言葉だが、紀元前15世紀ごろにヒッタイト人が鉄を用いて強力な帝国を築いて以来、「鉄」は国家の命運を握る重要な材料であり続けてきた。

 近代以降、「鉄」の生産量1位の国はイギリス、ドイツ、アメリカ、日本と受け継がれ、現在は中国が世界で圧倒的なシェアを握ると聞けば、ビスマルクの言葉はいまだに有効なように思える。

 サイエンスライターの佐藤健太郎氏も、近著『世界史を変えた新素材』の中で、歴史上に登場したさまざまな新素材の中でも、鉄こそが「文明を作った〈材料の王〉」との見方を示している。...

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