安田純平さん解放、不可解な事が多すぎる!(KAZUYA)

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 3年以上拘束されていたフリージャーナリストの安田純平さんが解放され、帰国しました。まずは良かったなと率直に思いましたが、色々と不可解な事が多すぎる!

 7月に公開された映像では「ウマルです、韓国人です」との発言があり、波紋を呼びました。安田さんは移動の飛行機内でインタビューに答え、日本人だと悟られないように韓国人だと述べることを強制されたと言っています。しかし映像では韓国の言葉を使うでもなく、普通に日本語で喋っていますから意味がないのでは?

 拘束していた武装勢力とやらは相当な間抜けなのか、日本人だとわからないようにするなら、せめて英語を使うように強制するべきでしょう。

 さらに不可解なのが日記の存在です。安田さんは過酷な拘束時の状況を語り、高さ1.5m、幅1mの場所で何一つ音を立てないよう強制され、それが8カ月も続いたとか。鼻息も関節がなるのもアウトだという過酷な状況なのに、何故か日記は書いていました。安田さんは解放時に荷物を取られたことにご立腹の様子でした。しかし情報を書いたと思われる日記だけは持ち帰っている不思議。

 健康状態がびっくりするほどいいのも不可解な点です。骨折した経験がある方ならわかるでしょうが、1カ月でもある部位を固定しておくと、ギプスが外れた時に全然動かなくなっています。そこからリハビリで回復させるわけです。

 安田さんが語るように、狭い場所で身動きが取れない状態で8カ月もいたら、まず精神的にはもちろん、体もボロボロになるでしょう。腰が曲がったり、関節が動きにくくなったり、様々な事が考えられます。しかし安田さんは入院もせず飛行機に乗って帰国した上で、足を引きずるでもなく普通に階段を降りていました。お肌もツヤツヤです。

 安田さんの盟友でフリージャーナリストの常岡浩介さんはテレビ番組で、ヌスラ戦線に拘束され解放された人物から聞いた話を紹介しています。それによると、拘束されていた人はヌスラの幹部から「協力して、お前の国から身代金を取るから山分けしようぜ」と言われたそうです。同意すると待遇が良くなり、幹部と食事をすることができたとか……。こうした背景がもしあったとしたら、妙に辻褄があってしまいます。これは検証が必要でしょう。

 こんなこと書くと「過酷な拘束を受けた人を疑うなんて人でなし!」と怒られるかもしれません。しかし本来は、既存メディアがこうした疑問点を指摘するのが筋じゃないでしょうか。既存メディアが安田さんを持ち上げ、ちょっと考えたら出るだろう疑問にも全く指摘しないから言っているだけです。

 ネットには自己責任論が溢れているとの指摘を既存メディアはします。戦地の取材は重要だけれども……安田さんは過去の言動も取り沙汰されました。日本に対して「チキン国家」と罵り、自己責任云々の話をした上で、止められているのに行って拘束されているので、まぁ批判が出るのは仕方ないでしょう。

KAZUYA
1988年生まれ、北海道出身。12年、YouTubeで「KAZUYA Channel」を開設し、政治や安全保障に関する話題をほぼ毎日投稿。チャンネル登録者40万人、総視聴数は1億4千万回を超える。近著に『日本人が知っておくべき「日本国憲法」の話』(KKベストセラーズ)

週刊新潮 2018年11月15日号掲載

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