“定年後も20年以上生きる”時代 「老後破産」が嫌ならしてはいけない10カ条 

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安易な雇用延長はNG

 金融庁の調べでは、高齢者の実に4割が金融商品で損しているという。

「起業はおすすめしません。私も定年後にやってしまった口ですが、今だったら決してやらなかったでしょう。時間も胆力もある30代までに挑戦すべきだったと痛感しています。ビル・ゲイツは高校生、孫正義は22歳の時に会社を興しましたが、数々の失敗を挽回して今がある。第二の人生で失敗したら、失った信用を取り戻す時間はありませんから」

 とはいえ、定年後の高齢者を待ち受ける雇用環境は厳しいと郡山氏は指摘する。

「とりあえず、という安易な気持ちで雇用延長の道を選んではいけない。とにかく酷い制度で、政府はなるべく長く老人を働かせようと法改正を進める一方、企業はよほど才覚のある人以外は、定年で老人を追い出したいのが本音。しっかりとした考えがあるのなら別ですが、給料は現役時代の半分か、それ以下になって自分が買い叩かれるようなものです。条件のいい再就職に成功した人は、切り替えのきく人ですね。いつまでも定年前の地位や収入にこだわってはいけません。“私は東南アジアに強い”とか“4カ国語話せる”と言ったところで、同じ能力を持つ若者はたくさんいる。大手企業の管理職だった人ともなれば、プライドが高いので切り替えに苦労します。間口を広げて、家庭教師や役所の窓口など長く働いてきた知見が役立つ仕事を考えてみてはどうでしょう。面接では“私はこれが出来ます”と主張しない。“私に何が出来ますか”と謙虚な姿勢を見せることが大切です」

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