伊調馨vs川井梨紗子、12月に激突か 東京五輪へ“女の戦い”

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 ハンガリーのブダペストで開かれたレスリング世界選手権の59キロ級で、10月23日に川井梨紗子(23)が優勝した。元々、川井はリオ五輪63キロ級で金メダルを獲得した実力者。東京五輪出場争いでは、彼女が伊調馨(34)の最大のライバルになるという。だが、伊調はリオでは58キロ級で金だったはずだが。

 10月13日~14日開催のレスリング全日本女子オープンで、伊調は圧倒的な強さで優勝。今年12月の全日本選手権に“57キロ級”で出場すると明言したのだ。

「全日本選手権は、東京五輪の出場権を得るための第一歩。そこで川井と伊調が激突する可能性が高いと思います」

 こう語るのは、スポーツ紙のデスクだ。

「昨年8月、世界レスリング連盟は五輪の階級を女子は50キロから76キロまでの6階級と定めました。その規定に川井が世界選手権で優勝した59キロ級は含まれていないので、57キロ級での出場が有力です」

 五輪4連覇中の伊調と戦うよりも、一つ上の62キロ級の方が東京五輪への出場切符は手に入り易いのではないか。レスリングに詳しいスポーツジャーナリストの解説では、

「川井の両親は元レスリング選手で、三つ下の妹、友香子さんもレスリング選手。彼女も世界選手権62キロ級で銀メダルを獲得し、東京五輪出場を目指している。つまり、川井が階級を上げれば、姉妹対決になってしまう。57キロ級の下は53キロ級だから、減量はキツイ。なので伊調さんとの対決を選ぶでしょう」

 5年前の全日本選手権59キロ級では、伊調が川井にテクニカルフォール勝ちしている。伊調との対決について聞かれると、川井は記者団にこう答えた。

「馨さんは私が小学生の時から五輪に出続け、大人になっても出ていて凄い。ただ、五輪を目指しているのは私も同じ。負けたくありません」

 川井は伊調と同じ至学館大学卒。大先輩と後輩の仁義なき戦いが始まろうとしている。

週刊新潮 2018年11月8日号掲載

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