文在寅政権が徴用工裁判勝訴で画策する“日韓新条約” 北朝鮮も巻き込む荒唐無稽

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政権内部は日本との“断行”を歓迎!?

 産経新聞は11月6日、「徴用工問題で日本政府、国際司法裁に提訴へ 大使召還は行わず」と報じた。韓国最高裁が10月30日、元徴用工とする4人に新日鉄住金は損害賠償を支払えと命じたことへの対抗措置だ。記事の重要点を箇条書きにさせていただく。

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◆韓国政府が賠償金の肩代わりを行う立法措置などを取らない限り、日本政府は国際司法裁判所(ICJ)に提訴する方針を固めた。

◆ICJで裁判を開くには、原則として紛争当事国の同意が必要。そのため、裁判自体は成立しない可能性が高い。

◆しかしながら、韓国側は裁判に同意しない理由を説明する義務が発生する。これを日本政府は「韓国の異常性を世界に知らしめることができる」と判断した。

 日本政府にとっては、自分たちの主張を国際世論に認めてもらうことが最優先課題だ。ICJへの提訴も、そうした文脈に位置づけられる。

 一方の韓国政府だが、今のところ明確なメッセージを表明していない。やはり産経新聞が「徴用工判決で沈黙続ける文在寅大統領 知日派の首相に丸投げ」(11月6日電子版)との記事を掲載したほどだ。

 日本人からすれば「不気味な沈黙」と形容したくなるが、専門家から見ると、これは誤った表現なのだという。東京通信大学の重村智計教授(73)は、「日韓の外交交流がストップすることを、むしろ歓迎するグループが、政権内部に存在するからです」と指摘する。

「文在寅大統領(65)は左派政権ですから、親北政策が基本です。そして大統領の周辺には『日韓の外交をゼロに近い状態へ減少させれば、北朝鮮との外交に集中することができる』と判断する関係者が少なからず存在するのです」

 南北が歩調を合わせて、日本に向かいあう。最終的なゴールは「日韓条約の再交渉」だ。

「韓国人の多くは『日本による韓国の植民地支配は、国際法違反だと世界に認めてほしい』と考えています。そして大まかに言って、『世界に認めてもらうため、ありとあらゆる方策を尽くそう』と奮い立つのが左派、『認めてほしいけれど、昔のことにこだわっても仕方ない』と未来を指向するのが右派、もしくは保守派です。双方は拮抗していて、文字通り、韓国世論を2つに分けています」

 重村教授によると、左派でも1910年の日韓併合について、国際法違反は指摘できないという。そのため1905年の第二次日韓協約の締結を「日本軍などによる示威行為と脅迫で条約を結ばされた」と主張し、国際法違反を結論づけているという。少なくとも我々にとっては、なかなか理解しにくいロジックかもしれない。

「とはいえ、日韓の2国間では、日韓条約の再交渉が実現する可能性は極めて低いわけです。そこで左派は、北朝鮮に期待しています。つまり文在寅政権の一部は、『北朝鮮を加えた3国間の交渉に持ち込めば、日韓条約を結び直すことができる』と考えているわけです」

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