二子玉川、新宿、目黒、品川、外苑… 公表されなかった「KYB被害マンション」59棟リスト

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 そこで本誌(「週刊新潮」)は、KYBが不正ダンパーを使用していると申告した東京都内の「被害マンションリスト」を独自に入手。さっそくリストに記された建物を訪ねたところ、案の定と言うべきか、住民はその事実を知らされていなかったのである。

 たとえば世田谷区の二子玉川に建つ集合住宅。高層階ともなれば、価格は軽く億を超える。これからの季節は、冠雪した富士の霊峰を拝むことができる眺望自慢のタワーマンションだ。

 住人である30代女性に話を聞いてみたところ、

「管理組合からは、KYBの不正ダンパーが使われている恐れがあって、調査しているという連絡は来ましたけど……。それ以上のことはまだ分かりません」

 同じく30代の主婦も、

「なにも説明を受けていませんが、子供が小学校にあがるくらいまで住もうと思っていたのに、不正なダンパーが使われているのなら心配です。子供の安全が第一なので、事実ならすぐに引っ越そうかな……」

 と困惑しきりで、妻と2人暮らしの40代の男性は、

「早く直してもらうことが先決だけど、こんな状態では資産価値が下がってしまう。売りたい時に売れなくなるのは困りますよね」

 終の棲家として購入した70代の女性はこう嘆く。

「最近は資産価値が上がっていて、不動産会社から何度も売ってくれという連絡が来ていたんですけどね。今回の騒動で資産価値は下がってしまうんでしょうね」

 住人の不安はむろん、これから購入を考えていた人にとっても、余計な不安材料が増えてしまった格好だ。

 実際、リストを見れば該当物件は建設中のモノを含め23区内に集中し、人気のタワマンや高級分譲住宅が犇(ひし)めく町名が並ぶ。いらぬ風評被害を考慮して具体的な建物名の記載は避けるが、少しでも早く不安を払拭したい方々のためにリストの中身の概要を抜粋する。

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