“アパート”オーナーも腰を抜かす「シノケン」の不可解契約

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〈金融機関から不正に融資を引き出しているかのごとく記載されておりますが、そのような事実はありません〉。本誌(「週刊新潮」)の記事「“かぼちゃの馬車”みたいな『シノケン』“二重契約”書類」に対して、投資用不動産販売会社「シノケングループ」はこう反論してみせた。

 では、以下の不可解な契約も問題はないというのか。

「書類を見返したら、身に覚えのない記載が見つかってビックリしました」

 こう戸惑いを口にするのは、首都圏に住む50代のサラリーマンの大谷浩二さん(仮名)だ。今春、大谷さんは、シノケングループの子会社「シノケンハーモニー」(シノケンH)の物件を購入して、アパート経営を始めている。その大谷さんによれば、

「シノケンに決めた理由は、“土地がなくても、自己資金が少なくても、アパート経営はできる”との謳い文句と、ジャスダック市場に上場しているので信頼できると考えたからでした」

 仮に、シノケンHの営業マンが大谷さんに提案した物件を総額1億円としよう。

「シノケンHの提案書には、自己資金500万円プラスローン借り入れ9500万円と書かれていました。自分は頭金に十数万円しか出せなかったので諦めようとしたら、営業マンはその場で“特別に四百数十万円を値引きますが、これは口外しないでください”といったのです」(同)

 シノケンHは他のオーナーにも値引きをしていて、オーナーとの間で“守秘義務契約”を交わしている。

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