騒動直前に開催、「沢田研二」の“投げやりライブ”実況中継

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“ヒット曲は歌いません”

「とにかく、今回のツアーは酷かったです」

 と言うのは、ドタキャン騒動の11日前、横浜アリーナのライブに足を運んだ観客の一人。

「ピエロ姿のジュリーと、ギタリストが登場して“カサブランカ・ダンディ”等数曲を歌って、MCに入りました。そこで、“今日はヒット曲は歌いません”と言い、実際、その後は知らない曲ばかり。会場の空気も、少し冷めていましたね」

 さらに、会場は中止となった「さいたま」とは違って、1万数千人の客が入っていたものの、演者は沢田とギタリストの2人だけで、舞台にセットはイスしかない。シンプルさを狙ったようだが、逆に手抜きに見えたという。なによりも、

「大規模な会場なのに、大型スクリーンがなかったのが残念。遠くの席だったので、顔なんてまるで見えなくて、誰が歌っているのか分からないほどでした。それでも、本人は顔の皺などが気になるのか、舞台上を双眼鏡で見ないで、とステージで言っていました」(同)

 アンコールで再登場すると、20分間ほどの長いMCに突入。沢田は、“70歳を過ぎると、やりたいことをやるのが大事なんじゃないか”といった話をし、数曲歌って締め括ったという。

 スポーツ紙デスクの話。

「ただでさえ、最近の沢田は、東日本大震災以降、反原発への活動をするようになって、徐々にファンが減少しています。それなのに、今回のツアーは公演回数も多く、首都圏近郊だけでも10回以上も行うのですから、客が入らないのも当然のこと。ファンの期待に応えないとなれば、益々、支持を失うことになるでしょう」

 騒動の影響もあってか、ドタキャン後の数公演分のチケットは完売したというが、ツアーは来年1月まで続く。この先、無事終了となりますやら。

週刊新潮 2018年11月1日号掲載

ワイド特集「免震力が足りない人々」より

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