「応援上映」「絶叫上映」… 参加型の映画鑑賞はなぜウケる?
応援上映は若い世代のニーズに合っている
映画のロングランを左右するまでに発展している応援上映。興行収入88・6億円(10月21日時点)を記録する「名探偵コナン ゼロの執行人」や異例のヒットを記録する「カメラを止めるな!」でも応援上映が取り入れられた。
「好きな作品を同じ趣味嗜好の大勢の人と同時に見て、騒いだり、コスプレしたりできるという今までの映画館にはないイベント性がウケているんだと思います。スマホで手軽に映画を見られる若い人たちは、現場に行かないと二度と味わえないような時間や体験に対して、価値を見出し、お金を払うようになってきているからでしょう」
参加型映画鑑賞は若者が求める空間のパッケージングに成功したということだ。さらに江戸木氏は、SNSの発達も流行の一因であると分析する。
「客層で多いのは新聞や雑誌を読む層ではなく、SNSを使っている層。Twitterなどで生の感想を知って興味をもち、30〜40代の女性が仕事終わりに友達を誘って参加するパターンが一番多い印象です。それがまた広がって、新規の人やリピーターが増えていっているという状況ですね」
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