〈殴る〉に〈あっかんべー〉返信… ご当地アイドル自殺、社長が明かす「家族に関する相談あった」

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「家族に関する相談」

 しかし、幸栄さんによると、昨年頃から萌景さんの様子に明らかな変化が見られるようになったという。

「レギュラーの子がどんどん辞めていって、新しく研修生がたくさん入ってきて萌景が指導しなければならないことも増えていき、しんどそうな顔をすることが多くなりました」

 佐々木社長とのやり取りに関しても、心配な出来事があったといい、

「萌景が携帯をスピーカーにして社長と話している時、社長が“誰にものを言いよるんかわかっとるんか! おおぉぉぉ!”と怒鳴るのが聞こえてきたのです。萌景は泣いていました」(同)

 昨年夏、萌景さんがグループから脱退したいと言った際、事務所のスタッフはLINEで「次また寝ぼけた事言いだしたらマジでブン殴る」とのメッセージを送信している(冒頭の写真)。遺族側はこれをパワハラの一つと主張しているが、

「あのメッセージの後には絵文字と“パンチ!”という文字が続く。それに対して萌景ちゃんはあっかんべーをしている写真を送信している。萌景ちゃんは普段からこのスタッフを兄のように慕って冗談を飛ばし合っていた。そのやり取りの中での話です」

 と、佐々木社長は話す。

「昨年、私は萌景ちゃんから家族に関するある相談を受けました。その詳細は明かしませんが、彼女は家に帰りたがらないことが多かった。『愛の葉』は彼女の唯一の居場所だった。しかし、お母さんとの話し合いで高校進学を諦めたことにより、それまで進学を応援してくれていたメンバー、ファン、会社の人など『愛の葉』の関係者に顔向け出来なくなった。それで、『愛の葉』という居場所さえも失った、と悩んでいたのではないか」

 一方、母親の幸栄さんはこう憤る。

「佐々木社長は“全日制高校に行く”という夢の種を萌景に手渡し、ようやくその花が開き始めたところで、理不尽に花を切り落とした。佐々木社長は萌景を裏切ったのです」

 両者の主張は真っ向から対立するのだが、現在、事実として確定しているのは、結局、誰も彼女の悩みに気付けず、その命を救えなかったということのみだ。

週刊新潮 2018年10月25日号掲載

特集「闇だらけの『16歳ご当地アイドル』自殺 ショーパブダンサーだった1億円要求『コワモテ社長』の黒い履歴書」より

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