「吉田輝星」バブル崩壊? 球児が「阪神1位指名」敬遠のワケ TVには映らない「ドラフト」群像劇

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引きずる“虎ウマ”

 この吉田、根尾と並んで「高校BIG4」と評されたのが、大阪桐蔭の藤原恭大(きょうた)と、報徳学園の小園海斗(こぞのかいと)。いずれも1位指名が予想されている。

「藤原は甲子園通算5本塁打の強打者で足も速い。根尾と反対に、押しが強く、目標を公言するタイプで、早くから“ドラフト1位でプロに行きたい”と言っていました」(柳川氏)

 家庭環境もこれまた対照的で、藤原の父は、機械プラントの会社を経営する傍ら、焼き鳥屋も営む。母も元モデルの華やかな人だとか。

 他方の小園は、

「俊足巧打で、プロでも打率3割、30本塁打、30盗塁の『トリプルスリー』が狙える存在」(安倍氏)

 父は整体院を営み、母は元女子サッカーリーグの選手だったという。

 実は、この2人、中学時代、同じチームに属し、家族ぐるみの付き合いだとか。

 藤原の父に、ドラフト直前の心境を尋ねると、

「僕は緊張していますが、息子は“やることはやったんで”と落ち着いています。昔からソフトバンクの柳田選手に憧れていましたが、息子も誰かの憧れとなる選手に育ってほしいですね」

 どの球団が指名するのか注目だが、

「実はエリート高校生に敬遠されているのが、阪神に指名されることなんです」

 とは、先のデスクである。

「阪神はここ数年、若手がほとんど育たず、“育成できない球団”との評価が定着しています。とりわけ大阪桐蔭の関係者は“あそこには絶対に行かせたくない”と漏らしている。かつて4番だった萩原誠は鳴かず飛ばずで終わり、エースだった藤浪晋太郎もここ数年、成績が振るわず……」

 阪神に潰された。関係者はそんな“虎ウマ”を引きずっているそうだ。

週刊新潮 2018年10月25日号掲載

特集「テレビには映らない『ドラフト』群像劇」より

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