慰安婦合意を破棄する文在寅大統領 “反日モチベ”の正体

国際 韓国・北朝鮮

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「最終的」かつ「不可逆的」を辞書的に解釈すれば、それより先はないし、後戻りすることもない、という意味になる。

 もっともこれは日本の辞書によればの話で、お隣の国では意味が異なるらしい。

 さる9月11日、ハノイで開かれた日韓外相会談で、韓国の康京和外相が〈2015年の日韓合意に基づく慰安婦財団を解散させる〉と河野太郎外相に通知したのである。

 韓国特派員によれば、

「慰安婦財団は日韓合意の根幹をなすもの。今回の通知は、朴槿恵大統領時代に交わした“慰安婦問題に関する最終的かつ不可逆的な解決”を蒸し返す、という意思表示に他なりません」

 それにしても、韓国はこの8月末にも、済州島で行われる国際観艦式で旭日旗の掲揚を自粛するよう求めてきたばかり。自衛艦旗である旭日旗を降ろせという要求がいかに不当であるかは措くとして、隣国をこれほどまでに追い込むモチベーションは何なのか。

「文在寅政権には“崔順実ゲート”で朴槿恵を失脚させた市民団体の出身者が数多く登用されていて、あらゆる政策に市民団体の意向が反映されるんです。今回の財団の解散も、“挺対協”が発展してできた“正義記憶連帯”という市民団体が政府に強い圧力をかけた結果だといわれています」(同)

 さらに、昨今の南北融和政策も日韓合意の破棄に拍車をかけているという。

「11月には韓国で、日本の戦争犯罪被害について北朝鮮や東アジア諸国の代表を集めた国際シンポジウムが開催される予定になっている。慰安婦問題は北朝鮮政策にも利用できるというワケです。さらに、文政権の経済政策は最悪で、的外れな低所得者政策により景気は後退の一途。慰安婦問題は不景気の目晦(めくら)ましにもなるんですよ」

 言葉が通じないというのは、なんと難儀なことか。

週刊新潮 2018年10月18日号掲載

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