ZOZO「前澤友作」社長が外国特派員協会で会見 全文ノーカットで公開
Twitterでは反省したこともあると告白
記者:ニコニコ動画と申します、よろしくお願いします。まず、宇宙を舞台にしたアートで世界を平和にするというプロジェクト、素晴らしいと思います。それでいくつか興味があるんですが、招待する方々の具体的な選考、選考と言うと、ちょっと言い方、招待のポイントや、いつ頃から交渉を行うのかというお話と、特に前澤さんは「Switch Style」のドラマーでもあったわけで、交渉あると思うので具体的にはお聞きしませんが、どのようなミュージシャンを招待したいと考えているのか、よろしくお願いします。
前澤:質問ありがとうございます。あの、まあ、ミュージシャンだけでなく画家さんだったり、映画監督だったり、ファッションデザイナーだったり、ちょっとまだ分野はしっかり決めてませんけど、とにかく僕の夢が世界平和ですので、世界を何らかの形で、自分のクリエーションで、よくしたいという想いの強い方を探して声を掛けたいと思います。あと、自分がその方の作品を好きというのも大事だなと思いますので、そういう感じで声を掛けたいと思ってまして、あの現状は、まだ誰ももちろん決まっていないですし、まだ勧誘というか声を掛ける活動は開始しておりません。
記者:BBCワールドサービス、トルコ語を担当しております。アートというものは前澤さんにどういう意味を持っていますかということと、あと、今まで24名しか月に行ったことがなく、全員がアメリカ人の宇宙飛行士だったと思うんですけれど、前澤さんとしてはどういう国の方々を連れて行きたいというようなお考えはありますかということと、セレクションプロセスというのはどういう風になってますか、あと「コンタクト」という映画があるんですけど、それをご覧になられたら、いろんな性格の方が宇宙船に乗ると非常にちょっと難しいぞという状況も発生してしまうと思うんですけれど、例えばバンクシーを連れて行くとなった時に、バンクシーが「宇宙ロケットを爆発させたい」みたいなことを仰ったらどうされますかという、そういう色んな方を連れて行くということはありますか?
前澤:ご質問ありがとうございます。まず、アート大好きなんですけど、あの、言葉を持ってないので、その言語を超えて向き合えます、まず。で、同じように僕と、僕の例えば横に、同じようにアートを見る人がいれば、その方が何語で話そうが、何人であろうが、そこには言葉がないので、何かいいよねって、お互い何か言ってるんだけども、別に共通言語ではないですけれど、つまりアートというのは言葉がないのに人と人を繋いでくれたり、言葉がないのに深く自分自身を見つめ直すきっかけをくれたり、考えるきっかけをくれたりという意味で、とても大好きです。次の質問で、「どういう国の、どういう人」というところなんですけど、まあなるべくこうワールドワイドに、色んな地域の色んな方、色んなアーティストを、お連れしたいなというのはあります。で、確かにアーティストの皆さんなので、突拍子もないことを言う方もきっといるでしょう。ただ、そういうのをなだめすかして、どうかケンカしないでねとか、そういうのをやるのがホストキュレーター、僕の役割でもあると思ってますので、何か楽しい旅にしたいなと思います。
記者:海外のフリーランスジャーナリストです。前澤さん自身が歴史的人物だと思うんですけれど、男性でも女性でもいいんですが、歴史的人物で前澤さんが大好きな方、一番尊敬されている方はいらっしゃいますか?
前澤:本当、身内の回答で申し訳ないんですけど、両親をとても尊敬しています。こんな厄介な息子を育ててくれてありがとうと思っています。で、今回の件もそうですし、日々の僕の色んな発言、発信を、とても心配して見守って、きっと今日も生中継で見ていると思うんですけれども、尊敬しております。
記者:AFPです。トレーニングに関しての質問なんですけれども、既にトレーニングは始まっているんですか? それと、どういうトレーニングをこれから行わなければいけないんですか? で、あと宇宙に行くのは非常に危険だと思うんですけれど、一番怖いなと思っていることと、一番楽しみに思っていることをご紹介ください。
前澤:ご質問ありがとうございます。トレーニングの内容については、まだ一切決まっておりません。ただイーロン・マスクさんなんかからは「そんなに苛酷じゃないよ」と、ざっくり聞いておりますけど(笑)。ま、ただ自分自身で、必ず英語は必要になるかな、と思っています。あとそうですね、基本的に人間ドッグも毎年行ってますし、「そういったところで異常がなければ、まず問題ないよ」と簡単には聞いているんですけど、具体的にはまだ決まっていません。それから危険だとか怖いだとか、そういうのも言い始めちゃったらきりがないので、まだ気にしないようにしていますけれども、今回は僕だけじゃなくてアーティストもお連れするということで、当然、安全面で、それなりの担保がないと、僕も「さあ行きましょう」とは言えませんから、そこはこれから入念にスペースX社と安全面の話というのはしていきたいと思います。あと自分が一番楽しみにしているのは、月に近づくことももちろん楽しみなんですが、地球を丸く見ることですね。「ああ、本当に丸かったんだ」、もちろん写真ではたくさん皆さんも見ていると思うんですけれども、それを自分の目で見たらどれほど感動するんだろうと、今から想像するだけで涙が出そうになるくらい、それを楽しみにしています。
記者:フリーランスのジャーナリストです。月に行くと発表されてから、多くの子供たちにインスピレーションを与えていると思いますが、ご自分の子供たちにも、そういう話はされましたか? あと、子供たちを連れて行くというプランはありますか?
前澤:ご質問ありがとうございます。子供たちに言いました、もちろん。で、子供って不思議と、月に行けるものだと思っているんですよね。「え、行けるんじゃないの?」って訊かれました。で、「僕たちも行きたい」って言われましたね。「子供はまだちょっと行けないから、まずパパが先に行って見てくるから、ちょっと先行ってくるね」って感じでとりあえず言いましたけど、想像するんですけど、世界中の子供たちも同じように「月って別に行けるよね」と思っているような気もします。もちろん子供たちが大人になる時には、おそらく実現、まあ、簡単に月に行ける時代になるんでしょうから、何か夢がありますね、はい。最近、子供たちと話すと、ちょっと旅行か何かで外していると、「え、パパ、月に行ってきたの?」って普通に聞かれます、はい(笑)。
記者:今日はありがとうございます、NHKです。あの何でも訊いてくださいということで、それに甘えて、ちょっと月とは違う質問をさせてもらうんですけど、以前Twitter上で球団経営の意欲を示されたと思うんですけれども、シーズンオフが近づいている中、どうなっているのかなということで、進捗状況がもしあったら教えていただきたいなと、月とは離れてしまうんですが、よろしくお願いします。
前澤:月とは違いますけど、good questionで、ありがとうございます。えっと、まだ何も今日の時点ではお話しできません。が、思いは確かに持っていますし、動いていないこともないので、何らかの時点でお話しできる時が来ましたら、ちゃんとご説明差し上げます。
記者:日本経済新聞社です。今回の発表で、かなり海外に前澤さんのお名前が浸透したかと思うんですけれども、プライベートブランドZOZOの今後の海外展開を見据えて、どう広げていくのかというのを、改めてどう考えているのか教えていただけますと幸いです。
前澤:ご質問ありがとうございます。えっと、そうですね、今まで「バスキアの前澤」と世界では知られていたのが(笑)、「月の前澤」に、こうちょっとアップデートされて、知っていただく方も広がっていると思います。これは同時に、ZOZOいう我々のブランドを広げる大きなきっかけにもなりますので、そこは、まあ、いやらしい話ですけれども、ちゃんとビジネスとしても上手く使って、「前澤さんのやっているブランドだよ」という言い方を時にはしますでしょうし、そうやって広げていきたいなと思います。幸いなことにZOZOSUITをはじめ、海外のみなさまからも面白いという声もたくさんいただいていますので、いいスタートを今、切れているんじゃないかと考えています。
(通訳の英訳後)
前澤:付け加えますと、あの「MAEZAWA」というのが、海外の方は非常に読みづらいそうで、最近は自分のことを「エムズィー」と、「MZ」ですけどね、呼んでくださいとたくさん言っているんですが、一向に広まる気配はありません(笑)。
記者:ロイターです。スペースX、イーロン・マスクさんと、この間、記者会見を行っていましたが、イーロン・マスクさんに関してはTwitterでブランドを構築したり、色んな人と関係を築いたりするために使っていますが、前澤さんにとって同じくTwitterというのは非常に重要なツールだと思いますか? それともリスクが伴うという風に思っていますか? Twitterに関しては誰かチェックする方がいらっしゃるんでしょうか? イーロン・マスクさんに関してはチェックする人がいたほうがいいんじゃないかって思われている方も多いかもしれないですけれど。あと2つ目の質問なんですが、アートコレクション、あのコレクターとして、今まで過去に株を売却してアートを買われているのかもしれないですけれど、今後、月のミッションに関して、今、持っている株式というのを売却するという予定はありますか?
前澤:ご質問ありがとうございます。Twitterはそうですね、上手く使えばいいんですけど、まずく使うとよくないというのは、イーロン・マスクさんの件もそうですけど、僕もしみじみそれは自分自身も痛感するところであります。まず、会社に関することをツイートする時には、極めて厳格な、会社で引いていているルールがありますので、そのルール基づいてやっています。当然、チェックする人もいます。一方、個人のことについては、そのルールは自分の倫理観だったり、自分の考え方に基づくところが大きいですから、時には失敗もあるでしょう。ただ、会社にダメージを与えるような失敗は、もちろんしません。あの、感情的になった失敗がよくあると、自分で反省、そのたびにするんですけれども、ご当人も言った通り使いようでして、時には私が呟くことで、例えば求人募集なんかをすると大量に応募が来たりもするわけで、上手く使えばとてもいいツールだなと日々感じております。
次にお金の話なんですけど、まずこの月のプロジェクトにどのくらいのお金がかかるかというのは、今日は発言できませんし、ディポジットは既にスペースXさんにお支払いしているという話はしていますけれども、それがいくらかというのも話せないですね。それの資金をどうするのかというのも、当然、今日はお話ができないです。
[2/3ページ]