「汝とは汝の食べたもの」、だから健康は食材から(石田純一)
石田純一の「これだけ言わせて!」 第6回
わが家は食材には、お金をかけているほうだと思う。少しでも安い食材を買おうと努めている人が少なからずいるのは知っているし、そういう人から見れば、贅沢に映るかもしれない。でも、それは少し違う。なぜなら、You are what you eat.汝とは汝の食べたもの、だからである。
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わが家では食品添加物、防腐剤、発色剤などは極力摂らないように気をつけている。パンにしても、流通を前提とした、あるいは日持ちするように防腐剤などが加えられたコンビニのものは避け、多少足を延ばしても町のパン屋さんまで買いに行く。町のパン屋さんは、その日に売れ残ったものは基本的に廃棄する。だから、そもそも防腐剤を使う必要がないのだ。
あるいは牛肉。肉骨粉などの飼料を食べて育った牛も少なくないが、牧草を食べて育った牛を食べるように心がけている。牧草はそれ自体、不飽和脂肪酸の一種であるオメガ3やオレイン酸などをふくみ、それ自体が体にいい。もちろん、牛がなにを食べてきたか追跡調査はできないが、鳥取和牛とか奥出雲和牛とか、育て方がわかるブランド牛も少なくない。少し高くても、よい肉を食べたほうがいい。ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸などのオメガ3は、イワシなどの青魚に多くふくまれ、これらを多く獲っている人は肝ガンの発生リスクが低いといわれている。
ただし、体にいいと思われているものにも、落とし穴があるから要注意だ。たとえばリノール酸。昔はCMなどでも体にいいと盛んに宣伝されていたが、いまでは評価が変わっている。紅花油、コーン油、菜種油などにふくまれるリノール酸には、たしかに血中のコレステロールや中性脂肪値を一時的に下げる側面もある。だが、過度に摂取すると、大腸ガンのリスクが高まることがわかっている。また熱に弱く、150度以上に加熱すると過酸化脂質が生じて、これまたガンの原因になるというのだ。家で使う油を加熱しないほうがいいなんて、不便このうえない。
わが家が使っている油は、エクストラバージン・オリーブオイルと亜麻仁油。前者は国際オリーブ協会(IOC)の認証がついているものが間違いない。
落とし穴といえば玄米もそうだ。体によく、僕は20歳のときから食べているが、殻がついている分、リスクもついてくる。まず、発芽毒とも呼ばれるアブシジン酸。植物の発芽を調整している植物ホルモンの一種だが、人間の体内では、免疫力を維持する働きがあるミトコンドリアに悪影響を与えるという。また、当然ながら殻は農薬もふくんでいる。
だが、12時間程度しっかりと水に浸し、その水をいったん捨ててから炊けば、アブシジン酸も無毒化され、農薬も洗い流すことができる。一方、炊飯器のなかで水に漬け置いたままタイマーで炊飯してしまえば、“毒”が米に染み込んでしまう。だから、理子には常々水を一度流してから炊くように言っているが、多忙を理由に、毎回そうはいかない、といわれている。その結果、白米を食べている子供たちはいいとして、僕は毎日、毒を食べてしまっているというわけだ……。
それはともかく、食べ物を変えて3カ月もすれば、人間の体質も変わる。繰り返すが、「汝とは汝の食べたもの」である。いくら食材費を節約しても、病気になってしまえば医療費がかかる。どうせお金がかかるなら食費に費やして、健康にすごそうではないか。