滝沢秀明インタビュー 「ジャニーさん」と激論6時間!僕が「二刀流」を拒絶した理由

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ジャニーさんとの話し合い

「もちろん『プレーイングマネージャー』の道はありますが、しかし、Jr.といえども、一人の人生。そこに責任を持つからには、僕自身も覚悟を持たなければいけない。これはゲームではないから、本気で挑まなければいけない。そこから出た答えが引退し、プロデュースに専念することでした。華やかな世界だから伝わりづらいかもしれませんが、タレントはみな、人生を削り、ギリギリのところで生きている。それを二つ一緒にやるなんて簡単にはいかないはず。それこそ、自分自身が壊れてしまうし、他人の人生も壊してしまう……そう考えたんです。

 決意を固め、9月の頭にはジャニーさんに相談に行きました。ジャニーさんはビックリしていましたね。戸惑いがあったと思います。

 ただ、僕も頑固な人間なので、一度腹を決めると揺るがない。ジャニーさんの提案といえども、プレーイングマネージャーという道に『イエス』とは言えませんでした。

 最終的には、2人で5〜6時間も話したでしょうか。

 ジャニーさんが、

『滝沢がそこまで覚悟を決めたんなら、わかった。僕も応援する。だけど、本当に大変な仕事だよ』

 と。僕は、

『もちろん想像以上でしょうけれど、覚悟はもう決めていますので』

 と答えました。

 事務所に入って23年、ジャニーさんと接する時間は多かったですが、これほど長時間2人で話すことはなかったですね」

 プロデューサー・滝沢秀明が誕生した瞬間である。決意の強さは十分にわかるのだが、一方では、ファンの多くからは、もう彼の姿を見られないことに落胆と悲鳴の声が。とりわけ発売その日に完売するプレミアムライブ「滝沢歌舞伎」も幕を閉じるのか。芸能界復帰の可能性はないのだろうか。

「ないです。僕はもう、引退です。

 さっきも述べましたが、今は二つやるという、中途半端な立ち位置は取りたくないんです。演者として再び出ることはありえません。

『滝沢歌舞伎』については、松竹さんと話し合いをしなければならないのですが、今までやってきた思いやメッセージは届けていきたい。僕個人としては、演出として関わっていきたいな、という思いがあります。ただ、その場合、演者として出ないので、『滝沢』の名が残ると照れますよね……。続けるかどうかも含めて、これからいろいろな方と相談しながらだと思います。

 ……でも、途中で気が変わって、復帰となったらごめんなさい(笑)。変わることはないと思いますが、いつか、そんなことが……。これはもう、遠い先の話までは断言できないですけど」

(2)へつづく

週刊新潮 2018年10月4日号掲載

特集「電撃引退の真意とは…『滝沢秀明』大いに語る」より

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