データで読み解く「27時間テレビ」がオワコンといわれる理由 フジのピンチは続く?
明暗分かれた夏の風物詩、日本テレビの「24時間テレビ」とフジテレビの「27時間テレビ」。今年の平均視聴率は、日テレ15.2%に対して、フジは7.3%だった。これで3年連続のダブルスコアだ。先月末の定例会見でフジ宮内正喜社長(74)は、「全体としては満足のいく数字ではなかったが、個々の企画では評判が良かったものもありました」と語った――。
果たしてそうか? 「27時間テレビ」はいったいどこがいけなかったのかを、長年テレビ制作に携わったプロの目で、メディア遊民氏が読み解く。
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フジ宮内社長はこうも語っている。
「来年へ向けて改めて一から考え直して、視聴者の皆さんの期待に応えられるよう、編成・制作陣で検討している」
満足いく数字ではなかったといいつつ、来年以降の継続も示唆したのだ。
ちなみに両番組の傾向をみると、この10年以上ともに下落傾向だが、24時間はまだ当分2桁を維持する勢いがある。ところが27時間は、数年のうちに5%割れもあるほどの惨状だ。(図1)
これはフジの企画力・制作力劣化の象徴とも見える。しかも、どう見てもオワコン特番を社長が“継続を示唆”するのを見ると、やはり同局の復活は難しいと見えてしまう。
何が問題だったのかを深掘りしてみたい。
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