“華麗なる人脈”も虚しい「スルガ銀行」存亡の秋 

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 前身の貯蓄組合「共同社」設立から131年。女性向けシェアハウス“かぼちゃの馬車”への問題融資が引き金になり、スルガ銀行創業家出身の岡野光喜(みつよし)氏(73)が9月7日に会長を引責辞任した。岡野家は本店がある静岡県沼津市内では知らぬ者がいない名家だが、華麗なる人脈は銀行業界でも一目置かれていたという。

 2006年4月1日、ホテルオークラ東京の式場で、元フジテレビアナウンサーの千野志麻さんと故・福田赳夫元総理の孫で、ゴールドマン・サックス勤務の横手信一さんの披露宴が催されていた。招待客500人のなかには、森喜朗元総理や当時は官房長官だった安倍晋三総理などの姿も。その宴を取り仕切った媒酌人が、スルガ銀行の岡野夫妻だったのである。地元政界関係者によれば、

「岡野さんはスルガ銀行会長以外に、数多の肩書を持っています。その一つが慶應大学OB会の慶應連合三田会副会長。慶大内に影響力を持ち、湘南藤沢キャンパス内にスルガ銀行のATMを置くほどです」

 岡野氏が媒酌人を務めたのも、慶應連合三田会が関係していたようだ。

「横手さんは幼稚舎からの生粋の慶應ボーイ。彼と千野さんは、岡野さんが東京の億ションに慶應OBやOGを招いて開く食事会で知り合ったと聞きました」(同)

 千野さんはスルガ銀行本店がある沼津市出身。建築士の実父は市議会議員を務めたこともあり、両家は古い付き合いだという。

「スルガ銀行は世襲で、光喜さんは5代目。岡野家は“政略結婚”に熱心で、光喜さんの前妻は伊勢丹元社長の小菅丹治さんの長女です。また、商業施設『マルイ』創業の青井家とも縁戚になります」(同)

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