キャスター「浜尾朱美さん」57歳の逝去 乳がん闘病10年

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さくらさんと同じ

 元々、アナウンサー志望だった浜尾さんは、TBSの入社試験でドラマ担当の目に留まり、女優デビュー。数本のドラマに出演した後、キャスターに転身した異色の経歴を持つ。また、

「大好きだった競馬についてのコラムをスポーツ新聞に連載したり、競馬のエッセイ本を出版したり。結婚して99年に子供が生まれてからは、仕事をセーブしていました」(同)

 久しぶりに姿を見せたのは、2008年に亡くなった筑紫哲也氏の葬儀の場。ちょうど10年前だから、彼女が発病した頃になる。

 それにしても、つい先日、亡くなったさくらももこさんとは、病名だけでなく、世代も一緒なら、10年という闘病期間も同じだが……。

「浜尾さんの場合、乳がんの中でも進行の遅いルミナルAというタイプだった可能性が高いですね」

 とは、ベルーガクリニックの富永祐司院長。

「さくらさんも同じタイプだったと思われます。このルミナルAタイプは、治療法は基本的にホルモン治療のみなので、定期的な通院で日常生活を送ることが可能です。発見から20年後に亡くなるケースもありますし、もちろん完治することもある」

 彼女の場合も、子育てが一段落した2012年から1年間、闘病中にもかかわらず、女子大の客員教授として活動。だが、病に打ち勝つことは叶わなかった。

「対策は、検査を受けて早期発見するしかありません。特に乳がんは40代以上で急増します。自治体の検査は2年に1度ですが、毎年検査を受けるべきです」(同)

 浜尾さんがキャスターとして最期に身を以て世の中に伝えたのは、早期発見の大切さということである。

週刊新潮 2018年9月27日号掲載

ワイド特集「沈黙は金」より

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