メイウェザーVS.パッキャオの“再戦決定”会見 あまりにデタラメ過ぎて記者も唖然

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 2015年に「世紀の一戦」として拳を交えたメイウェザー(41)とパッキャオ(39)の“再戦”を日本で!

 9月17日、都内ホテルに70人ほどの報道陣を集めて行われたメイウェザーの記者会見は、開始時間は遅れ、質疑応答は認めず、肝心の再戦の発表すらない……集められた記者の口からは「これじゃ記者会見詐欺だ!」との声まで上がっていたのだ。どこにも報じられていない滅茶苦茶ぶりをお送りする――。

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 報道関係者各位
〈記者発表会イベントご案内状〉
 フロイド・メイウェザー・ジュニア VS マニーパッキャオ(註・原文ママ)
 日本にて世紀の一戦が大決定
 亀田3兄弟も会見に参戦!!
 明日9月17日(月)12時~

 との、大見出しのついたFAXがマスコミ宛てに送られたのは、会見前日の16日午後9時過ぎのこと。

 曰く、〈TMT TOKYO株式会社(所在地:東京港区、代表取締役:犬塚耕一)は、政界で最も稼ぐエンターテイナーランキング1位のフロイド・メイウェザー・ジュニアが、協栄ジムと組んでマニーパッキャオと日本にて試合をおこなうことを発表しいたします〉

 折も折、15日には、メイウェザーとパッキャオの再戦する可能性が出てきたと、米スポーツ専門局ESPNなど複数の欧米メディアで報じられたばかりだった。

 それがこの日本で? しかも、あのメイウェザーがわざわざ来日までして会見を行うという。否が応にも期待は高まるというものだ。3年前は、あれほど盛り上がったのだから……。

 15年5月2日、米ラスベガスで行われた世界ウェルター級王座統一戦は、ボクシング史上最大の対戦といわれた。当時、48戦全勝で5階級制覇のフロイド・メイウェザー(当時38・米国)と、65戦57勝で6階級制覇のマニー・パッキャオ(当時36・フィリピン)の対戦は、ファイトマネーだけでもメイウェザーが1億8000万ドル(約216億円)、パッキャオ1億ドル(約120億円)を超えるとされ、試合の総収入は4億ドル(約480億円)超!と破格だった。俳優のクリント・イーストウッド(88)など著名人が観戦するなか、試合は判定に持ち込まれ、攻撃のパッキャオを防御のメイウェザーが制した。

 そのリターンマッチというわけである。

会見実況中継

 17日の会見当日、都内ホテルの会場は先着順ということで、受け付け開始の11時前から記者たちは集まった。だが、会見は予定の12時を過ぎても、なかなか始まらない。

 30分遅れでようやく始まった会見を再現してみよう。まず、司会者から言い渡されたのは質疑応答はなし、ということだった。

――まずTMT TOKYOの日本人(代表者の名はアナウンスされず)にマイクが渡る。

「日本における、各プロフェッショナルの皆様と提携し、さらなるTMTブランドを広めていきたいと思いますのでよろしくお願い致します」

――TMTブランドって何? と思っているのも束の間、タレントのローラ(28)やダレノガレ明美(28)が所属する芸能プロダクションLIBERA代表(これもまた、名前のアナウンスはない)がマイクを握る。

「皆さん、よろしくお願い致します。メイウェザー・ホールディングスとTMT TOKYOとLIBERAはパートナー契約を交わし、フロイド・メイウェザー・ジュニア氏の日本でのマネージメントはLIBERAが行うこととなりました。またLIBERAの子会社として、TMTモデルズを発足させ、日本から海外、また海外から日本へ向けた新たなマネージメント会社を設立することにしていこうと思います。よろしくお願い致します」

――なぜ、芸能事務所がプロボクサーのマネージメントを行うのか? 会社設立の発表会となっているが……などと考えるスキも与えず、元プロボクサーの亀田興毅(31)へと続く。

「どうも、亀田興毅です。この度、フロイド・メイウェザー氏が日本進出でボクシングをやっていくということで、日本っていうところは、ボクシングのライセンスとかっていうのがあるんで、我々協栄ジムとTMTのボクシングと一緒にタッグを組んでやっていこうという話で。自分が今、協栄ジムで手掛けてやっているのがTFC、TOKYO Fight Clubという興行です。自分もボクシングを小さい時からやって来たんで、ボクシングをもっと盛り上げていきたい。もっと底辺拡大していって、ボクシング競技をもっと格の高いものに持って行きたいというコンセプトがあって、そこでメイウェザーにいろいろアドバイスをもらいながら、日本のボクシングももっと華やかにアメリカのような興行にしていきたいなと……」

――TMTだのTFCだの……メイウェザーが日本でボクシングジムでも開こうというのか? ここで協栄ジムの金平桂一郎会長(52)が登場。

「皆様、こんにちは。お忙しい中、おいでくださいましてありがとうございます。フロイド・メイウェザー・ジュニアといえば、当然、世界一のボクサーであって、歴史に必ず残っていくボクサーであると思っております。私の経験ですと、1973年(編集部註:実際は1972年)にモハメド・アリを日本に招聘して試合をさせたことがあるのですが、それに並ぶくらいの……それ以上のことではないかと。まぁ、あの、詳細については何もまだ詰め切っていないのですが、これからフロイド・メイウェザー氏と、私ども協栄ジムとかでですね、一体となってボクシング界を盛り上げていこうという話は、これはもう確実に決まっていることですので、それは先ほど亀田興毅のほうから話をさせていただいた部分でございます。何卒、ボクシング界が盛り上がるように、マスコミ関係者各位もですね、協力をお願いしたいと思っております。よろしくお願い致します」

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