キムタク「検察側の罪人」で好演、それでも日本アカデミー賞「優秀男優賞」を阻む“前科”
原点は2012年の“あの事件”
公開中の映画「検察側の住人」(原田眞人監督(69)/東宝)がヒット中だ。シネマトゥディは9月14日、「木村拓哉×二宮和也『検察側の罪人』興収20億円を突破」と報じた。記事では《40代~60代を中心に、男女問わず多くの観客が劇場に足を運んでいる》と客層データを伝えている。
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キムタクvs.ニノ――ジャニーズの二大看板が“大人の社会派映画”に挑戦するという企画は、観客から好意的に迎えられたようだ。シネマトゥディが報じた客層も、いわゆるアイドル映画のそれとは全く違う。
キムタクの前回の主演映画「無限の住人」(2015年/三池崇史監督(58)/ワーナー・ブラザース)は、彼にとって“黒歴史”かもしれない。何しろ興行収入は、映画専門誌のキネマ旬報などによると9億6500万円。文字通りの惨敗と言われるからだ。
それが今回は20億円を超えた。07年の主演映画「HERO」(鈴木雅之監督(60)/東宝)の約81.5億円には届かなくとも、キムタクからすれば「検察側の罪人」はヒット作と胸を張れる。リベンジを果たしたのだ。
おまけに作品の評価も高い。部下の検事役を演じた二宮和也(35)だけでなく、木村拓哉(45)自身の演技も高く評価されている。映画を観た40代の男性は「木村と二宮のダブル主演というのがアイドル映画っぽくて嫌だと思っていたので、余計に驚きました」と言う。
「テレビでおなじみの“キムタク演技”は完全に封印されていました。45歳という実年齢に相応しい検事役を、抑えたトーンで演じきったと思います。切れ者の上司として部下に慕われるところも、エリートらしい性格の悪さも、家庭問題で困惑する父親の顔も、いずれもリアルなものとして伝わってきました。木村拓哉の新境地と言ってよく、映画賞レースがどういう結果になるか楽しみにしています」
ご本人も賞レースに意欲を見せていると報じたのは週刊女性PRIMEだ。9月7日に「木村拓哉が二宮和也のアシストで実現した映画で『どうしても欲しい』もの」との記事を掲載した。核の部分を引用させていただく。
《さらにもうひとつ、木村が今作(※編集部注:「検察側の罪人」)を“ヒットさせたい理由”があるという。
「木村クンは、今回の映画で『日本アカデミー賞』をとりたいそうです。現在はSMAPも解散して、年齢的にもアイドルで続けてやっていくのは難しい。後輩のニノやV6の岡田准一クンはすでにアカデミー賞をとっていて、俳優としても評価されています。
木村クンも今後は“俳優として評価されたい”と考えていて、“なんとしてでもアカデミー賞が欲しい”と意気込んでいるみたいです」(芸能プロ関係者)》
原田監督の指導により“演技開眼”した木村拓哉が、日本アカデミー賞で見事「最優秀主演男優賞」を受賞――。確かに収まりの良いストーリーだ。翌日のスポーツ紙は大変なことになるだろう。だが、さる映画ライターは、「日本アカデミー賞は、そこまで甘くありません。何より木村拓哉さんには“前科”があります」と不穏なことを口にする。
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