また揉めている 黒川紀章の奇天烈「カプセルタワー」
SFの世界に飛び込んだかと見紛うその外観は“奇天烈”というほかない。
建築家の故・黒川紀章氏が設計し、銀座8丁目にそびえ立つ「中銀カプセルタワービル」である。完成は1972年。140戸の交換可能なカプセルがそれぞれの住居となっていることから建築界で「メタボリズム」の代表作として名高い。しかし、近年はアスベストの飛散や施設の老朽化、建て替え問題など数々のトラブルに見舞われている。
「これまでにない解体の危機に瀕しています」
とは、同ビルの保存・再生プロジェクト代表・前田達之氏(51)だ。...