殴った後に頭を撫でて… 宮川選手と速見コーチにくすぶる“体操界のDVカップル”の声
体操界のDVカップル「宮川紗江」選手を覚醒させるウルトラC(2/2)
私とコーチを引き離す力が働いていた。そこに塚原千恵子強化本部長が大きく関わっていたことは確信している――。会見で大要こう訴えた宮川紗江選手(19)だったが、前回取り上げた2つの文書は、速見佑斗コーチ(34)が抱えていた暴力指導等の問題を明らかにする。騒動の発端となった合宿に速見コーチが参加できなかったのも、その振る舞いによって登録指導者から除外されたことが理由だった。
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速見コーチの暴走現場は国内に留まらない。アメリカでの逸話を語ってくれるのは、さる体操コーチである。
「4年ほど前、毎年2月ごろ開催されるWOGAクラシックという大会に、私は速見と宮川を連れて行ったんです。そうしたら跳馬の練習で、かなり威圧的な指導をしましてね。うまくいかないと“どうしてできないんだ!”とすごい勢いで怒鳴り、いまにも手が出そうだったので、慌てて止めました。アメリカはパワハラ指導が絶対にダメな国。日本の指導体制が呆れられてしまう。ましてや招待を受け、練習場所を借りているのに、言語道断です」
さる女子選手のコーチは、ブラジル北東部のアラカジュで行われたリオ五輪の事前合宿でのことを話す。
「25分くらいで跳馬、ゆか、平行棒、平均台と試技チェックするとき、速見は跳馬の途中で怒鳴りだし、ゆかまで行けそうになくなった。大声で長くてね。男のヒステリーで、さすがに注意しました。その前、広島のアジア大会では、速見は本番で宮川が失敗すると、プイッと早足で体育館から出て行ってしまい、宮川が“待って、先生!”と追いかけて。しょっちゅうですよ」
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