有害物質99%カットでも… 「加熱式」も「紙巻き」と同列規制の「たばこ暴論」

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すり替わる目的

 たばこと縁がある「関係団体」として、厚労省からヒアリングを受けた日本遊技関連事業協会の担当者が憤る。

「加熱式による受動喫煙がどれだけ健康に影響するか明らかになっていない現時点で、少しでも影響があるならと、紙巻きと一緒にしてしまうのは乱暴な議論です。喫煙専用室の設置基準によって、設備投資額は大きく変わります。そして、その負担を強いられるのは現場の我々業者なんです」

 同じく関係団体である日本フードサービス協会の担当者が後を受ける。

「改正健康増進法の附帯決議には、加熱式による健康影響については調査研究を一層推進する旨が書かれています。それなのに、充分な調査結果がないまま紙巻きと加熱式を同一視している。いかがなものかと思います」

 とどのつまり、厚労省の狙いは――。

「専門委員会には、強硬な禁煙原理主義者の方々ばかりが集められている印象を受けます。そもそも、改正健康増進法の目的は『望まない受動喫煙を減らすこと』のはずです。それなのに、厚労省は『喫煙者そのものを減らすこと』を目的に議論を進めている。話がごちゃ混ぜになっている気がします」(前出の日本遊技関連事業協会担当者)

 どうにもこうにも、厚労省は「非なるもの」を一緒くたにしたがる傾向が強いようだ。紙巻きと加熱式の違いは、落ち着いて考えればすぐに分かる気がするのだが……。

 禁煙議論を主導する厚労省の皆さんにこそ、「一服」して冷静になることをおススメしたい。

週刊新潮 2018年9月13日号掲載

特集「有害物質99%カットでも『加熱式』を『紙巻き』と同列規制する『たばこ暴論』」より

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