政界の策士「園田博之」が歳費差し押さえ 金策に窮した“収支報告”

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入退院の繰り返し

 政治部デスクは言う。

「1984年の初当選以来、自民党を出たり戻ったりしながら、新党さきがけやたちあがれ日本、太陽の党、日本維新の会、次世代の党を渡り歩きました。それなのに落選しないのは人柄だといわれています。なんとなく憎めない、と」

 先のような歳費差し押さえに至るまでには、

「まず、初めての出馬で相当な額を使ったとされます。義母の天光光さんと争って勝ったのですが、このとき、天光光さん陣営に引いてもらうために多額の借金をした、と。熊本の天草は保守的な土地柄ですから、“園田ブランド”で当選11回を重ねられたのでしょう」

 その間、異母弟が作った借金5千万円の連帯保証人としてトラブルになったり、自身が借りた5100万円を返さず訴訟沙汰になったことが報じられたりもした。しかし、35年以上前からの知人によると、

「借金をしても園田本人が現金を持って返しに行くのでまた借りられる。それを繰り返すと事務所関係者が返しにいくようになり、最後に返さなくなる。あちこちでこの繰り返しですよ」

 陳述書に5千万円以上の債権者として載っていた人物が、言葉少なに語る。

「会社の業績が厳しく、少しでも戻ってくればと思ったのですが……。会社は整理したので、債権も、あるところに売却済です」

 こんな現状をどう考えているのか。ぜひ、園田氏本人に説明してもらいたいところだが、事務所関係者は、

「肺がんを患い、治療のために入退院を繰り返している状態。とてもではないが、応じられません」

 議員としての活動もできないと打ち明けたに等しい。となれば、いまは、差し押さえられた歳費のためにバッジをつけていることになる。

週刊新潮 2018年9月6日号掲載

ワイド特集「人生の収支決算」より

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