バスケ日本代表「ジャカルタ買春」はそんなに悪いか 政治家は不問、“歪んだナショナリズム”指摘も
美化しすぎ
この“事件”が発覚したのは、2日後の19日。怒髪天のJOCによって、彼ら4人は代表から追放、強制帰国させられた。そのまま20日、冒頭の記者会見が開かれたのである。
これだけ公の場で「性犯罪者」扱いされては、彼らの未来はもはや閉ざされたも同然だが、
「この一件、果たしてここまで選手を晒しものにする問題なのでしょうか」
と疑問を呈するのは、社会学者の古市憲寿氏である。
「スポーツ選手にどうして過度に“聖人君子”であることを求めるのでしょうか。ジャカルタに行ったのもバスケットをするためで、試合以外の時間に何をするのも、彼らの自由のはず。一般人以上の規範を求める必要はないはずです」
代表選手だから、という理由での過剰なバッシングは気味が悪いし、悪趣味――そう言うのである。
「今の日本はスポーツ選手を美化しすぎなんですよ」
と、これに同調するのは、テレビプロデューサーのデーブ・スぺクター氏。
「アメフトや女子レスリングなど、スポーツ関係の不祥事が相次いでますけど、選手が全員素晴らしい人であるワケがない。だって、彼らはこれまでやりたい競技をひたすらやってきただけ。高潔さを求められること自体が可笑しいんです」
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