実は機械で造っていた花畑牧場の「生キャラメル」 田中義剛社長は“火加減は手造り”の主張
「手造り」はテレビ用… 田中義剛の完全機械化「生キャラメル工場」(下)
「手造り」を謳う花畑牧場の生キャラメルだが、実際は“機械化”“マニュアル化”にもとづく商品だった。タレントの副業を超えたビジネスを展開する田中義剛社長(60)は、これに何と答えるか。そして生キャラメルに代わる主力製品にも、こんな声が。
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最近の花畑牧場はチーズ製造に力を入れ、田中はテレビに出演する際、主にチーズについて語っている。たとえば、8月9日放送の日本テレビ系「ダウンタウンDX」では、生キャラメルブームが去ってからの7年間、世界各国を飛び回って、ヒット中のラクレットチーズを見つけた経緯が紹介された。田中は、
「この柔らかさ、このモチモチ感。自分でやらないとチーズはわからないです」
「日本のラクレットチーズの90%くらいは、うちの花畑牧場が造っている」
などと自賛したが、こちらはどうなのか。ちなみにラクレットチーズとは、溶かして野菜や肉料理にかけて食べるタイプのもの。十勝のチーズ業界関係者は、
「ラクレットの卸値はキロ4千円を切るくらいが普通なのに、花畑さんは3千円を切っている。薄利多売にしないとこの値段は無理ですね。この地方のチーズ製造では真山亮さん=仮名=という方が超有名人で、ラクレットの先駆者。2年に1回行われるALL JAPAN ナチュラルチーズコンテストの、1998年の第1回目で金賞を取られたのが真山さん。田中さんも真山さんに習って同じ賞を取ったんです」
そう話すので、真山氏を知る関係者に聞いてみた。
「生キャラメルブームが去った直後の2010年。真山さんが世界的に権威ある賞の銀賞をラクレットで受賞すると、田中さんは10日と待たずに、教えてほしいと請うてきたとか。真山さんは“ちゃんとやるならいいよ”と、花畑牧場の工場に出向いて指導、真山さんの下の工場長も行って指導したそうです。田中さんはそのすぐ後に賞を取ったんです。でも出品したチーズは、その工場長のレシピで造ったらしいんですが」
なにも世界中を飛び回らずとも、ご近所に金のなる木を見つける嗅覚と、そこに土足で踏み入る積極性はさすがである。
「ただ真山さんは、自分の4倍の規模にまでチーズ造りを拡大して衛生管理は大丈夫か、従業員が少なすぎるが、と心配していた。今春、真山さんに“衛生管理はちゃんとやれよ”と言われた田中さんは、“これからちゃんとやります”と答えたそうですから」(同)
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