読売新聞が報じた“昭和史スクープ”は歴史的発見か 「東條英機メモ」が語る「昭和天皇」戦争責任の存否(保阪正康)

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「東條英機メモ」が語る「昭和天皇」戦争責任の存否――保阪正康(上)

 7月23日付「読売新聞」1面に、ある昭和史のスクープが載った。「湯沢メモ」――開戦前夜、東條英機が語った言葉を内務次官の湯沢三千男がメモに残していたのだ。そこには昭和天皇の「開戦の決意」の言葉も……。昭和史研究の第一人者が読み解くスクープの真相。

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 今年は太平洋戦争が始まってから、78年目に当たる。開戦に至る経緯や道筋の細部は、これまでほとんどが明らかになってきた。

 これから言及する史料は、昭和天皇の真のお気持ちを表したものとされる。...

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