木村拓哉が主演の話題作「検察側の罪人」に熱烈なキムタクファンは怒り心頭
興行だけでなく作品への評価も高い気配
40代の男性は「意外と言っては失礼ですが、大人も楽しめる、骨太の娯楽作だったと思います」と評価する。
「『何を演じても同じ』と揶揄されることも多かった木村拓哉ですが、今回はエリートだけれど、ヒーローというわけではない、リアルな検事を見事に演じきりました。抑えたトーンが新鮮で、原田監督の演出も見事でした。テレビを含めてのベスト演技という指摘も増えつつあります。年末からの賞レースで、主演男優賞候補に名前が取り沙汰されても不思議はないでしょう」
二宮和也は、もともと演技力に定評がある。今回も安定した力を見せた。それに吉高由里子(30)が花を添え、松重豊(55)、平岳大(44)、八嶋智人(47)、山崎努(81)の豪華助演陣が脇を固める。まさに王道のキャスティングだが、特に刑事役の谷田歩(43)と容疑者役の酒向芳(59)の演技は既に大きな話題となっている。
「私が鑑賞した映画館では、50〜60代の夫婦が非常に多かったのが印象的でした。『木村拓哉と二宮和也の映画』を観に来たのではなく、社会派の娯楽作を求めて足を運んだのではないでしょうか。同じく24日に公開された『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』(東宝東和)は、大ヒットした『マンマ・ミーア!』(08年・同前)の続編。『検察側の罪人』から女性客を奪うとの下馬評もありましたが、こちらは7位でした。少なくともスタートダッシュに成功したのは『検察側の罪人』だったようです」(同・40代男性)
キムタクは昨年、「無限の住人」[ワーナー・ブラザース/三池崇史監督(58)]が大コケしたとされている。ならばSMAP=木村拓哉ファンも同映画のヒットを喜びそうなものだが、あに図らんや、非常に評判の悪い映画だという。
それも「ジャニーズ事務所=藤島ジュリー景子が、木村拓哉に非道な仕打ちをした」と怒り心頭なのだ。一体、何が原因なのか、デビュー当時からSMAPを追い続ける筋金入りの女性ファンに訊いた。
「SMAP解散後、木村くんが解散の元凶、黒幕と非難されてきました。でも本当のファンは退所した3人だけでなく、ジャニーズに残った2人も応援してきたんです。工藤静香さん(48)が嫌いなファンでも、針の筵に座らされているような木村くんを見て心配していました。木村くんは自分なりの筋を通して残留したはずです。ところがジュリーさんが制作した映画は、木村くんのイメージを貶めるものでした。こんな残酷な仕打ちがあるのかと、映画を観ながら腹が立って仕方ありませんでした」
女性ファンは、キムタクがヒーローを演じていないから怒っているのではない。
「私たちも60代が増えてきました。いつまでも木村くんに王子さまのキャラクターを求めたりはしません。平凡な役でも本物の悪役でも、情けない小役人でも、どんな役柄でもチャレンジしてほしいと願っています。でも、ニノ(編集部註:二宮和也の愛称)を引き立てることだけが目的の役なら話は別です。それもジュリーさんの木村くんや飯島さんに対する悪意が随所に感じられるような映画には、絶対に出演してほしくなかったです」(同・女性ファン)
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