日航機墜落は自衛隊のせい――元CAが書く「御巣鷹山」トンデモ本

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「非常に困る」

 さらに『日航123便』は、亡くなった520人の遺体は旅客機事故ではあり得ない焼け方をしていたとした上で、

〈一般人が手に入るはずもない武器燃料で焼かれた可能性をどう説明すればよいのだろうか〉

 と、まるで自衛隊が何らかの意図を持って遺体を「2度焼き」した可能性まで示唆しているのである。

 元日航チーフパーサーで、事故当時は同社の労組役員を務めていた航空評論家の秀島一生氏が呆れる。

「私自身、日航123便の事故の調査報告書は正確ではないのではないかとの疑念を抱いていますが、それにしてもこの本は話が飛躍し過ぎています。自衛隊のミサイルが機体に当たった根拠が全く示されていませんし、遺体の焼け方が激しかった例としては72年の日航ニューデリー墜落事故が挙げられ、123便に限った話ではありません。事故原因の真相解明を求める声が、この本のような陰謀論と一緒くたにされてしまいかねず、非常に困ります」

 なお、版元を通じて青山氏に取材を申し込んだが返答はなかった。

 読者の皆さま、アテンション・プリーズ。何とも「面妖」な本が出回っているようです。

週刊新潮 2018年8月30日号掲載

ワイド特集「黙ってられるか」より

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