菊池雄星の“メジャー容認” 3年契約5千万ドル? それぞれの算盤

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〈雄星メジャー 今オフ‼ 西武容認へ〉

 8月17日の日刊スポーツは1面でこう報じた。

「入団前からメジャー志向があった雄星をポスティングにかけるというのです」

 と大手紙デスクが語る。

「雄星は、早ければ2020年に海外FA権を取得します。FAで出ていかれたら球団には1円も入りませんが、ポスティングなら譲渡金が入ります」

 去年でも来年でもなく、“今年”というタイミング。果たして良いのか悪いのか。

 まず、菊池そのものの商品価値がピークと言える。27歳という若さに加え、3年連続の2桁勝利は確実(8月20日現在9勝)だ。そして、ペナントレースがこのまま進むと西武は10年ぶりのリーグ優勝を果たし、菊池は“優勝チームのエース”という箔がつく。

「ついでに言うと、雄星の今年の年俸は2億4千万円。これ以上になると、西武も払うのがキツくなります」(同)

 今オフのメジャーFA市場でも追い風が吹きそうだ。

「今季大活躍のコービン(Dバックス)やサイ・ヤング賞投手のカイケル(アストロズ)ら、大物FA選手が乱立しそうなんです」

 とメジャーリーグ研究家の友成那智氏が解説する。

「過去3度サイ・ヤング賞に輝いたカーショー(ドジャース)もオプションを行使してFAとなる可能性が高い。3人とも、菊池と同じ左腕の先発投手ですね。いずれも1億5千万ドル(約165億円)程度の大型契約になりそうです」

 格上のライバルがひしめき、菊池にとっては不利に思えるが、さにあらず。

「左投手はメジャー全体で枯渇気味で、各球団とも今オフのFA市場に備えて昨年から資金を蓄えているんです。なので、彼ら大物を獲り逃がした球団、あるいは彼らに出て行かれた球団は、十分な軍資金をもって菊池の獲得戦線に参入するはず。3年契約で5千万ドルは固いのでは」(同)

 日本円で約55億円。その場合、西武にも937万5千ドル(約10億円)の譲渡金が入る算段だ。

 天高く馬肥ゆる秋、は近い。

週刊新潮 2018年8月30日号掲載

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