2人の“九州のゴジラ”、“青森のドクターK” 第100回「夏の甲子園」怪物たちにつく値札
第100回「夏の甲子園」怪物たちにつく値札(2/2)
U18日本代表候補でもある和歌山代表・智弁和歌山の3番、林晃汰(こうた)は、1年生のころから何度か場外ホームランを記録してきた。
そんなパワーヒッターについて、歴代最多、春夏合わせて38度目の甲子園となる高嶋仁(ひとし)監督は大会前にこう絶賛していた。
「林はとにかく遠くへ飛ばす才能に溢れている。素材は間違いなく一級品だと思いますよ。そんな振らんでもええやろ、いうくらいのフルスイングが持ち味で、気持ちは常にライトスタンド。ホームランを狙う打席では三振も多いので、“もっとボールを長く見て、センター中心に打ったらどうや”というんですけど、どうしても、ホームランを打ちたい気持ちが抑えられない。ツーベースぐらいだと喜ばんのですよ。指名されたらどの球団でも行くんやないですか。気持ちが強いし、将来性は非常に高いと思っています」
こういうバンカラは、いまは少なかろう。阪神や巨人などで活躍した同校の中谷仁(じん)コーチは、自分に林のような打撃力があったら、
「プロで3億円とか5億円は稼げていた。柔らかさも力強さも飛距離もある。ゾーンに入る集中力がある」
と、スポーツ報知で語っている(2018年3月18日付)。そんな“紀州のスラッガー”は、1回戦で甲子園を後にした。
[1/3ページ]