参拝後は遊廓で“精進落とし”!?――そこに込められた深い意味
「精進落としですので、どうぞあがっていってください」「精進落としに一杯飲んでいこう」などと使われる“精進落とし”。元来、四十九日の忌明(いみあ)けに、肉類を使わない精進料理から通常の食事に戻すことを指すのだが、現在はこのように、通夜や葬儀の後に、喪主や遺族が参列者をもてなす宴席をいうことが多くなった。
ところが、この“精進落とし”、まったく別の意味もあるらしい。
かつて神社や寺に参詣をすませた男たちが、その足で門前の色街に立ち寄って、歓楽に耽ることを“精進落とし”と称したというのである。...