韓国地裁が「マジンガーZ」のパクリを否定した「テコンV」妥当な判決か?
韓国アニメの専門家に取材
静かだとはいえ、確かな反響を呼んでいる。一般紙でも、毎日、産経などが報じたが、ここでは東京新聞を見てみよう。8月3日の夕刊に「『マジンガーZと違う』 『テコンV』韓国地裁が模倣否定」の記事が掲載されている。
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見出しのうち、「マジンガーZ」は説明の必要もない。永井豪(72)の代表作ともいうべきマンガ、そして、それを原作とした東映動画=フジテレビのテレビアニメは、あまりにも有名だ。「巨大ロボットアニメ」の嚆矢にして傑作というのが、一般的な評価だろう。
マンガの連載は「週刊少年ジャンプ」(集英社)で1972年10月2日号から始まり、翌73年の8月13日号で終了。テレビアニメは72年12月から放送が開始され、74年9月1日に最終回を迎えた。
一方の「テコンV」だが、今回の報道で初めて知ったという方も多いに違いない。だが、もともと日本のアニメファンを中心に、その“悪名”は轟いていた。インターネットによる「百科事典」を自認するウィキペディアですら、
《韓国内でのテコンVの評価は「韓国ロボットアニメを動かした始発点」であり、それと同時に「日本アニメの盗作という点で反省すべき過去の象徴」でもあるという、複雑な心境をもたせる作品である》
《デザインや設定などに日本の作品からの強い影響が見受けられ、剽窃作品であると考えられている》
と、「百科辞典」が遵守すべき“客観性”に照らし合わせると、勇み足的な記述が目立つ。しかし実際のところ、そのような記述がなされるほど“パクリ”が酷いという声が多かったのも事実だ。また、「テコンV」の金青基(キム・チョンギ)監督(77)も、「マジンガーZ」の影響を認めている。
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