大人はうんざりするZOZO「前澤社長」の金持ち自慢 「ネット服屋」の成功はそんなに偉い?

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5500億円超の資産

 自分たちでモノを作らない「ネット服屋」の批判を気にしたわけでもなかろうが、ロータス投資研究所の中西文行代表はこう手厳しい。

「ZOZOは紙媒体が主流だったファッション通販をネット展開しただけで、ビジネスモデルとして簡単に模倣のできる代物。自由闊達さを売りにしているようですが、それだってグーグルのマネに見えるし、ユーチューブなどのように他社に真似できないサービスを提供しているわけではない。ITといえど、マイクロソフトやソフトバンクなどと違って、先人が築いた優れたシステムに乗っかった、特段アタマのいい人材がいなくてもできるビジネスモデルなんです」

 目下、同社の時価総額は1兆5千億円に迫ろうという勢いで、それはJALやANAといった日本を代表する企業に伍し、東証1部上場銘柄の中で100位前後に位置している。前澤氏は自社株の37・94%を所有する筆頭株主で、個人資産は5500億円超。配当は年34億円に達するのだ。

「時価総額が1兆円を超える企業というのは、現在149社。日本の経済界において、それは間違いなく大台と言えます」(同)

 7月17日付の大和証券のレポートによれば、9月上旬に発表される日経平均株価の定期銘柄入れ替えで、候補の一つに擬せられている。

「東証としても、IT企業を仲間に入れることで産業構造の変化に順応したニューエコノミー企業を取り込みたい、市場の新陳代謝を進めたいという思いがあるはず。株価指数を決める225銘柄への採用が濃厚と報じられれば、株価は更に上昇するでしょう」(同)

 企業としては、双六で言う「上がり」の状態ということになる。

エンツォ・フェラーリ、123億円のバスキア

 前澤氏は増え続ける配当を収めた財布から、アート作品に超高級車、60億円ともされるプライベートジェットまでを手に入れてきた。その逐一は頼まれてもいないのにSNSで世界に向けて発信されており、「金持ち喧嘩せず」が常識の世の中に、少なくとも喧嘩を売ってきたことにはなる。知人のひとりは、

「クルマはいいものを持っていますね。世界に399台しかないエンツォ・フェラーリ、77台限定のアストンマーティンとかマイバッハ仕様のGクラスにブガッティ・シロン。6千万円から3億円くらいまで。本人はこれ見よがしってつもり、ないみたいだけどね」

 アートについては、88年に27歳で死去したジャン=ミシェル・バスキアの【無題】を昨年、約123億円で落札。予想価格のほぼ2倍の額で、英BBCは大きく報じた。また一昨年には、同じバスキアの作品を約62億円で手に入れている。その他、著名なアート作品と共に暮らしつつ、桃山時代の茶碗は自宅で食事する際に使うのだとか。

「マーケットではなくシークレットで作品を売りたい超富裕層や世界的な著名人がいて、彼らとの出会いは前澤社長にとって貴重なんでしょう。女性ですか? モテるんじゃないですかね。何人もの相手と同時に付き合うことは一般的にはうまくいかないと思われがちだけれど、彼はそうは思っていない。結婚はしていないけど事実婚をして子供だっているようだし、二枚目でもなければ背も低くて、お猿さんみたいですが、モテると思いますよ。因みに秘密めいた合コンをやる性格ではない。銀座の高級クラブに足繁く通うって話も聞かないね」(同)

週刊新潮 2018年8月2日号掲載

特集「フェラーリ・ジェット機・200億絵画 大人はうんざりするZOZOTOWN『前澤社長』の金持ち自慢」より

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