「小林麻耶」電撃婚でも「市川海老蔵」はこれからが正念場 “團十郎襲名”という重圧
東京オリンピックまでに襲名?
「週刊女性(7月31日号)が早くも来年(19年)4月に海老蔵が團十郎を、勸玄くんが新之介をW襲名決定と報じましたが、それは難しいでしょうね。團十郎を襲名するには、先代つまり海老蔵の父が12代目・團十郎(1946〜2013)を継いだときのように、歌舞伎界全体が一丸となる体制が取れなければなりません。そのためには全体に睨みを利かせる人がいないといけないのですが、坂田藤十郎(86)は別格として、実質的にトップにいる尾上菊五郎(75)は君臨すれども統治せず、片岡仁左衛門(74)、松本白鸚(75)、中村吉右衛門(74)も同様……。もっともそれは歌舞伎に限った話ではなく、政界や経済界も同様でしょうけれど、現状では良くも悪くも強引に引っ張っていく人がいないんです」(同)
海老蔵の團十郎襲名には興行主の松竹も乗り気といわれている。
「海老蔵は東京オリンピック・パラリンピック組織委員会文化・教育委員会委員ですから、オリンピックの開会式などに何らかの形で出演するかもしれません。その時にはやはり團十郎として立たせたいでしょうからね。だから『2020年の東京オリンピックまでに』という声も聞きます。加えて、暗いニュースが続いたこともあるでしょう。旧歌舞伎座を閉場してからというもの、“歌舞伎座の呪い”といわれるほど、中村勘三郎(享年57)、團十郎(享年66)、坂東三津五郎(享年59)と戦後生まれの次世代の役者達を次々と失ってしまいました。彼らこそ、歌舞伎界全体を見ていた人々であり、海老蔵たちの世代は彼らから学ばなければいけなかったのです。昨年は5月に中村獅童(45)に肺腺癌が見つかり、6月には海老蔵の妻・麻央さんが亡くなり、10月には市川猿之助(42)が公演中の事故で左腕を開放骨折するなど歌舞伎界には不幸が続きました。久しぶりの明るいニュースとなったのが、昨年(17年)末の、白鸚、松本幸四郎(45)、市川染五郎(13)の祖父、子、孫の三代同時襲名でした。松竹としては、尾上菊之助(40)の菊五郎襲名、そして海老蔵の團十郎襲名に繋げたいのでしょう。しかし團十郎襲名には、それなりの段取りが必要なんです」(同)
團十郎襲名で演じられるのは十八番「助六由縁江戸桜」だが、それに欠かせないのが「河東節」という浄瑠璃なのだとか。
「これは團十郎家の助六のために残っているようなもので、贔屓の素人の旦那衆を数十人集め、彼らが語る浄瑠璃にのせて演じるものなんです。先代の團十郎襲名では歌舞伎座で3カ月、大阪、京都、名古屋と披露興行が行われました。半年近くの興行の前には稽古も必要ですが、その旦那衆に襲名の連絡があったとは聞いていません。先代のときは、襲名の2年前に発表が行われているので、2020年に襲名するには、喪が明けた今こそ発表されていなくては間に合いません」
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