妻殺害で「エリート銀行員」が母親と死体遺棄の衝撃――22年前にも酷似事件
普通なら“自首”を勧めるケース
息子が殺人を犯し、その遺体の“処理”に母親が協力する――きらぼし銀行の行員が妻を殺害した事件は、大きな衝撃を与えている。類例のない殺人事件だという印象を持った方も多いだろうが、実際のところはどうなのだろうか?
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まずは、今回の「きらぼし銀行」行員の事件を簡単に触れておく。
茨城県取手市の実家敷地に弥谷(やたに)麻衣子さん(30)の遺体を埋めたとして、千葉県警は7月18日、死体遺棄容疑できらぼし銀行に勤務する夫の弥谷鷹仁(たかひと)容疑者(36)と、その母親で会社役員の弥谷恵美容疑者(63)を逮捕した。
報道によると、鷹仁容疑者は、妻の麻衣子さんについて「首を絞めて殺した」、恵美容疑者は「息子を助けたかった」と供述しているという。
これと類似した殺人事件を挙げろと問われて、答えられる方は、どれくらいいらっしゃるだろうか? 以下の新聞記事「少年、母に告白し死体を一緒に埋める 福島・郡山の女高生殺人事件」(朝日新聞:96年8月28日夕刊)をご覧いただきたい。
《福島県郡山市の山林に、殺害された高校2年の少女(16)が埋められた事件で、郡山署は殺人容疑などで逮捕した市内の高校2年の少年(17)と、死体遺棄の疑いで逮捕した少年の母親(35)の本格的な取り調べを28日から始めた。知人らの話では、少年と被害者の間に最近、交際をめぐりいさかいがあったという。
これまでの調べでは、少女は27日朝に「学校へ行く」と言って市内の家を出て、少年の自宅のマンションを訪ね、午前8時ごろ殺害された。殺したことを少年は、同じく自宅にいた母親に打ち明け、死体を2人で車のトランクに入れて運び、午後5時50分ごろ、10キロほど離れた磐越道・郡山東インタ近くの雑木林に埋めた疑い》(※編集部註:漢数字を洋数字に変えるなどした、以下同)
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