金正恩が日朝会談で「日本のトンネル掘削技術」を、どうしても欲しいワケ

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アメリカが狙うのはインジウム利権!?

 北朝鮮の販売価格は非常に廉価なため、中国が自分で掘削するより安いのだ。しかしながら疑惑としては真っ黒でも、実際の証拠を掴むのは難しいという。

「現状は制裁に違反しているわけですが、もし北朝鮮が国際社会に復帰し、日本に直接、酸化マグネシアを輸出できるようになれば、それだけで北朝鮮の経済状況は著しく好転すると予測されているほどです」(同・専門家)

 他にインジウムというレアメタルにも注目が集まっている。これはフラットテレビやノートパソコンの画面、そして太陽電池の製造には欠かせぬものだという。

「日本は札幌市に世界最大のインジウム鉱山を持ち、世界ナンバーワンの採掘量を誇っていました。採掘量だけでなく消費量も世界1位だったのですが、採掘場所が坑道の奥となるにつれてコストが増加。2006年に閉山します。その後、生産量は中国が1位、2位が韓国となりました。ということは中国と韓国に挟まれた北朝鮮も、インジウム鉱山が存在する可能性があるのです。このあたり、アメリカが関心を持っているポイントだと推測されます」(同・専門家)

北朝鮮も高く評価する日本のトンネル掘削技術

 米朝会談で「レアメタルを協力して掘削し、日本に売りつけよう」と合意が成り立ったとして、それが日朝会談の進展に、どのような影響を与えるのだろうか。

「鉱山とは、掘ること自体は高い技術力を必要としません。それこそ露天掘りなら非常に簡単です。しかし原石を精錬したり、鉱物を輸送したりする際には、インフラの整備が不可欠です。具体的には、安定した電力供給、鉄道、道路、港湾といった交通網の整備が求められます。北朝鮮はアメリカ、具体的にはトランプ大統領と話し合いを持ちながら、こうした社会インフラ整備の“利権”を日本に提示する可能性が考えられます」(同・専門家)

 拉致といった大問題を無視すれば、確かに日本経済にとって興味の持てるプロジェクトかもしれない。しかし、朝鮮のインフラ整備となれば、韓国も黙ってはいないはずだ。

「もちろん韓国は参入しようとするでしょう。ところが非常に興味深いことに、当の北朝鮮が日本の技術力を高く評価しており、『日本でなければインフラ整備は不可能だ』と判断しているのです。北朝鮮で鉱山開発を行い、そのための道路整備を行うとなると、峻険な山脈にトンネルを掘る必要があるのです。少なくとも、この分野に関しては、日本が抜きんでているのは事実でしょう」(同・専門家)

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