「東京五輪」マラソンコースは日本人向き? 終盤に上り坂
円谷幸吉が銅メダルを獲得した1964年東京五輪。2020年は果たして……。
先頃、来る東京五輪のマラソンコースが発表された。
大手紙陸上担当記者曰く、
「平坦で好タイムが出やすい東京マラソンと違い、起伏がありスピードが出ない。特に終盤の上り坂では粘り強さが求められる。マラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古利彦氏は“前半離されても、我慢して逆転する川内優輝のような選手向き”と。川内に限らず、日本人向きと言えます」
1991年8月に行われた世界陸上のコースに近いという。なお、このレースでは谷口浩美が日本人として初優勝を果たしている。
6月15日には、マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)を19年9月15日に開催すると発表。東京五輪代表男女各3枠の代表枠のうち2枠を決めるレースで(残り1枠は冬季各大会の結果で決定)、コースは五輪本番とほぼ同じ。8月の午前7時スタートの本番の気温に近づけるため、MGCは9時スタートとした。
「都心のマラソンコースは、ビル風の影響やビルが作る日陰の場所、カーブの曲がり方など、実際に走ってチェックすることが肝要ですが、外国人はMGCには出走できません」
公園などの巡回コースならば試走が可能だが、都心ではそれも難しい。
「加えて、夏の東京でガチンコで走る経験も大きい。アフリカとは違い、東京の夏は湿気を含む異次元の暑さ。慣れ親しんでいる日本人には有利でしょう」
今年2月は設楽悠太(26)が日本記録を更新するなど、日本勢は上り調子である。
期待は膨らむばかりだ。