乱痴気「W杯」場外戦 ブランド品から風俗まで便乗セール、痴漢スリ出没の渋谷交差点…

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財布を盗られた

 日本戦当日、警視庁は渋谷駅のハチ公口に、警備車両を使った“臨時交番”を設けたが、セネガル戦終了後は、始発を待つ40人ほどの若者たちが列をなした。

 さては、痴漢被害を訴えに来たのかと20代の女子大生に聞いたところ、

「この列は、落とし物をした人たちが届けを出すために並んでいるんです。交差点を渡る時、大勢の人がハイタッチをするから私たちもしたんだけど、その隙に財布を盗られたっぽい……」

 別の20代の女性は、

「いつの間にかリュックのファスナーが開けられて、財布から何から全部なくなったの。きっと、ニッポンコールを叫ぶ人の輪の中へ入った時に盗られたんだと思う。電車が動いても帰れない。どうしよう……」

 白み始めた空に昇る若者たちのため息は、騒ぎに呆れる大人たちのそれと重なって――またホイッスルが鳴れば、再び狂奔の夜がやってくる。

週刊新潮 2018年7月5日号掲載

特集「いい大人がため息をつく『W杯』の乱痴気騒ぎ」より

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